EUの個人情報の収集・保存めぐり論議
プライバシー侵害の可能性
犯罪防止を目的とした個人の通信データの収集・保存をめぐり、欧州連合(EU)の方針が変更される可能性が浮上している。13日付のヴェルト紙が伝えた。
EUの規定では2006年以降、具体的な嫌疑がない場合でも電話会社の通信記録が2年間保存されることになっている。しかしこの規定について、欧州裁判所の鑑定人は通信記録の保存期間が長過ぎるなど、プライバシーの保護に関するEUの基本権に抵触する可能性を指摘している。
一方、ドイツの次期大連立政権は、データの保存期間を3カ月に縮小し、開示は重犯罪に関わる場合と裁判官の許可を得た場合に可能にすることを検討している。