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So. 19. Aug. 2018

イスラエル・パレスチナ料理のレストラン「カナーン」

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国際都市のベルリンに住んでいると、中東地域は比較的身近に感じられます。メディアを通して接するのはテロや紛争など緊迫したニュースが多い中、ユニークなコンセプトのお店があると聞いて足を運んできました。

プレンツラウアー・ベルク地区のコペンハーゲナー通りにある「カナーン」(Kanaan)というベジタリアン料理のレストラン。オーナーのオズ・ベン・ダヴィッドさんとヤリル・ダビットさんは、それぞれイスラエル人とパレスチナ人という、政治的には対立を続けている国と地域の出身者です。数年前にベルリンで知り合った2人は共同でレストランを始めようと決意し、2015年に開業しました。

 願いと揺らぎ
レストランのスタッフたち。中央がオーナーのオズさん

店内に入ると、砂が敷き詰められたオープンスペースがあります。まるで地中海の浜辺を思わせる開放的な空間で出されるのは、ひよこ豆のペースト「フムス」を中心とするイスラエルとパレスチナの料理。もともとこの地域の料理には共通性が多いのですが、オズさんとヤリルさんは互いにアイデアを出し合ってオリジナルのレシピを作り出したそうです。

「異なるもの同士が一緒に何かを作るとそのプロセスは大変かもしれませんが、互いの良いところを取 り入れることで、もともとのオリジナルよりも強い ものができるんです」(オズさん)。実際、ここでいただいたフムスはほかで食べたことがないほど美味しいもので、やさしい味付けが日本人の口にもよく合います。

 願いと揺らぎ
レストラン「カナーン」で出される生地を使った料理

厨房にお邪魔すると、クルド人やドイツ人のスタッ フもいました。この日出されたパンはドイツ風のバゲットで、まぶされたオリーブオイルが絶妙の風味 を出しています。多国籍のスタッフがせわしなく動き回り、出来上がった料理を見ながら意見を述べ合っている姿は、とても生き生きとして見えました。 中東の料理をもっと知りたいというお客さんの声に応えて、このお店では料理教室も開催されているとのこと。

「昨年12月のトランプ米大統領のエルサレム首都宣言などにより、イスラエルとパレスチナの関係は緊迫化していますが、僕らは共に歩めることを示したい。戦争をしない一番の方法は、共同の事業に忙しくなることだと思います」と語るオズさん。コン セプトに加えてその味が話題を呼び、「カナーン」は この地区でも屈指の人気店に成長しています。

www.kanaan-berlin.de

 
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中村さん中村真人(なかむらまさと) 神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。現在はフリーのライター。著書に『ベルリンガイドブック』(ダイヤモンド社)など。
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