ジャパンダイジェスト

ケーブルカーで山頂へ ネロベルク登山鉄道

お天気が良く、日が長く、ドイツでの暮らしが最高に楽しい季節ですね! 今回は地元の人からプチ旅行先としておすすめいただいたネロベルク(Neroberg)をご紹介します。

列車がすれ違う瞬間!手を伸ばせば届くほど近い距離でドキドキします列車がすれ違う瞬間!手を伸ばせば届くほど近い距離でドキドキします

フランクフルト中央駅から車で約30分。目的地のネロベルク登山鉄道(Nerobergbahn)は、ヴィースバーデン郊外にあるとても珍しい登山鉄道です。開業は1888年。ヴィースバーデンの市議会が観光客のために、また市民がネロベルク山頂の美しい景色を楽しめるようにと計画され、市街地から山頂までを結んでいます。

この鉄道は、「ウォーター・バラストシステム」というシステムで車両の重さを水量で調整し、電気を使わず重力を利用して運行しています。山麓駅と山頂駅にそれぞれ1台ずつ車両があり、ワイヤーでつながった2台が同時に動きます。山頂車両では約7000リットルの水を汲み上げ、その重さを利用して下りながら、対向する上り山麓車両を引き上げます。下りの車両が山麓駅に到達すると水を排出し、再び軽くなった状態で上りのための準備が完了。130年以上前からこのシステムで動き続けています。

公園の中で、音楽をかけて社交ダンスを踊っている人も公園の中で、音楽をかけて社交ダンスを踊っている人も

これまで何度かの修復と改修が行われましたが、現在でも当時の技術とデザインが維持されています。1986年には文化財として保護されることになり、その歴史的価値が認められているのです。通常は4~10月の間、9~20時まで15分に1回運行しています。一見、ハンドブレーキのみで操作されている鉄道に乗るのは大丈夫かな……と不安になりましたが、乗務員さんが鉄道の仕組みを丁寧に説明してくれ、安心して楽しむことができました。私は上りではデッキに立ち、風に当たりながら景色を眺めることに。下りでは、車内の木製ベンチに座って写真を撮りました。

レトロな鉄道に乗ることで、市街地の喧騒から離れ、ネロベルクの自然を満喫できるのが魅力です。山頂に到達すると、美しいヴィースバーデンのパノラマビューが広がり、快晴の日にはライン川を見渡すこともできます。展望台にはレトロな50セントの望遠鏡もあり、覗いてみましたが……こちらはぜひ、ご自身で体験してみてください。

広場の隣にカフェがあり、子どもたちが遊んでいる姿を見守りながらチルタイム広場の隣にカフェがあり、子どもたちが遊んでいる姿を見守りながらチルタイム

山頂にはネロベルク・テンプル(Neroberg Temple)やロシア正教会(Russische Kirche)などの観光名所、旧ホテルの塔を利用したガーデンレストラン、かつて劇場として使われていた広場などがあります。そして森の奥にはアスレチックがあり、プロのインストラクターの指導のもとハーネスを着けて、木々の間をターザンのようにに渡って行くアトラクションも! 「地元民の憩いの場」と聞いていた通り、みんな思いのままにのんびりと穏やかな時間を過ごしているよ

うでした。
佐藤 祝 さとう しゅく
1992年生まれ、岡山県出身。B型。転職のため2023年4月よりフランクフルトに移住。休日は家に引きこもりがち。現在の目標は出不精の克服。将来の夢は、愛犬と欧州50カ国を巡ること。

 
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