シュトゥットガルトでかれこれ8年間生活している筆者は、車を持っていません。町中では公共交通機関だけで十分スムーズに移動できますし、いざ車が必要な時にはレンタカーを借りているので、自家用車がなくても特に不便を感じたことはありませんでした。最近は、よく見かけるカーシェアリングサービス「car2go」が気になっていました。お馴染みの「Kaffee to go」に因んだこのネーミングですから、カーシェアリングのサービスだと、すぐに連想できます。
さっそくインターネットで調べて入会することにしました。入会手続きもオンラインで簡単。スマートフォンにアプリをダンロードし、後日駅前のステーションで免許証を提示するだけで、もう入会完了。入会金は9ユーロです。
メインの車種はダイムラー社のsmart fortwo
先日、試しにcar2goで出掛けることにしました。まず、アプリのマップで近所に駐車してあるcar2goの車を探します。アプリ上でその車を予約して、駐車している場所に移動。車の前に立つと、アプリからワンタップで車のロックを解除することができます。運転席に座ると、私の名前がモニタに表示されていて、近未来感がありました。
車のキーはモニタの横に見付けました。そこからは通常の運転と同じ操作です。電気自動車ですから、とても静か。キーを回しても、セルモーターの音がまったくせず、まるで家電のスイッチを入れたような感覚です。信号待ちの時もシーンとして、エンジンが止まっているかのようです。それから、近くの山をドライブしてきました。高速ではパワー不足を感じましたが、時速110キロ程度のスピードは安定して出せます。このサービスはやはり町中を走るのに向いています。
car2goは、シュトゥットガルトに本拠地を置くダイムラー社のサービス。世界8カ国24の都市で展開しています。市内はもちろん、エスリンゲンやジンデルフィンゲン、ベーブリンゲンなどの近郊の町のサービスエリア内ならどこでも乗り捨てることができます。途中で一旦降りる場合、駐車モードを選んで、キーを持ち出せば引き続き乗車可能。料金は分単位、あるいは時間単位や日単位で設定することもできます。今回、2時間あまりの乗車で約28ユーロかかりました。1日単位でレンタカーと比べた場合、割高感もありますが、借りる時と返す時の手軽さがあり、燃料費が要らない分、確かに便利です。そして、コンパクトな車体もさることながら、駐車は路上を含め、サービスエリア内の公共駐車場に無料で停めることができます。
快適なドライブ。ナビ付き(ドイツ語のみ)
因みにバッテリー残量のパーセンテージは大体、走行可能距離の目安になっています。返す時に50%以下の場合、マップに表示される充電スポットに持ち込むと10分程度の無料乗車のサービスが受けられます。合理的なシステムでそれぞれの目的に合った使い方ができて、とても気に入りました。
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
www.kakueinan.wordpress.com