鯛・Dorade, Dorade Royal
明けましておめでとうございます。
今回は初春らしく、おめでたいの「鯛」。ドイツの鯛は日本のものより小ぶりで、魚屋やスーパーマーケットの魚介コーナーで買えば、一尾700g前後で6ユーロ程度。カトリックで魚を食べる習慣がある金曜日が狙い目で新鮮なものが手に入ります。また地中海の魚なので、トルコやギリシア系のお店でも買うことができます。
くせのない繊細な白身で骨離れが良いため、普段魚を嫌厭しがちな人でも大丈夫。さらに、スプーンで掻くだけでうろこが落とせる、内臓を取るのが楽といった扱いやすさでも軍配が上がり、さすがは鯛と感服です。
鯛の祝い膳風
新春らしく。一尾を余すところなく使いました。写真左下の料理は、白子酢です。
1. | スプーンで掻いてうろこを落とし、腹に包丁を入れて内臓を取り出す。白子が出てきたら洗って取っておく。 |
---|---|
2. | 頭を落とし、三枚に下ろす。 |
3. | 身の部分は骨抜きを使って骨を取る。 |
その1 鯛の山芋・海老巻き
2人分 | |
鯛の身の部分 |
2枚
|
海老 |
5尾
|
山芋 |
1個
|
長ねぎ、しょうが |
各少々
|
銀あん |
|
---|---|
出し汁 |
100ml
|
みりん |
小さじ1
|
塩・醤油・片栗粉 |
各少々
|
1. | 山芋は蒸して皮を剥き、つぶしておく。 |
---|---|
2. | 海老は適当な大きさに切った後、包丁の背で叩いてねばりを出す。 |
3. | 1. と 2. を合わせてよく練り、塩で味を調える。 |
4. | 鯛の身に塩をふって馴染ませた後、厚みのある部分を削ぎ切りし、巻きやすいように形を整える。 |
5. | 巻きすに 4. を置き、その上に 3. をのせて巻く。 |
6. | 巻き終わったらラップでしっかりくるみ、適当な長さに切った長ねぎと一緒に20分程蒸す。 |
7. | 銀あん作り。片栗粉以外の材料を鍋に入れ、煮立ったら水で溶いた片栗粉を加えてとろみを付ける。 |
8. | 6. を皿に盛って 7. の銀あんをかけ、刻んだしょうがを飾る。 |
その2 潮汁
3〜4人分 | |
鯛の兜(かぶと)と中骨 |
1尾
|
昆布 |
1片
|
塩 |
適量
|
1. | 魚焼きで頭と中骨の部分を焦がさないように焼く。 |
---|---|
2. | 中骨は、お椀に入る大きさに切る。 |
3. | 鍋に 1. 2. と昆布1片を入れ、全体が被さる程度の水を加えて静かに煮立たせたら、塩で味を調える。 |
4. | お椀に注ぎ、好みでねぎや青菜を上に飾る。 |
その3 魚介のゼリー寄せ
4人分 | |
その1(鯛の山芋・海老巻き)で削いだ鯛の身のほか、海老や帆立などの魚介類、色合いで枝豆、にんじん、パプリカなどの野菜。すべて少量。 | |
潮汁(先述) |
100ml
|
水 |
80ml
|
粉ゼラチン |
小さじ1
|
醤油・塩漬けイクラ |
少々
|
1. | 野菜類は細かく切り、柔らかくなるまで茹でておく。 |
---|---|
2. | 鍋にこした潮汁と水を入れて火にかけ、小さく切った魚介類、1. の野菜を入れて火を通す。 |
3. | ほんのり色付く程度の醤油(薄味のほうが美味)と粉ゼラチンを入れてよく混ぜた後、プリン型に入れて冷蔵庫で冷やし、固める。 |
4. | プリン型から外すときは、さっと熱湯につけ、器の上で逆さにする。上にイクラを飾って出来上がり。 |
< 前 | 次 > |
---|