バウハウス創立100周年 ドイツ・デザインの歴史を紐解く
第一次世界大戦終戦から間もない1919年。ヴァイマル共和政期のドイツで、芸術の総合的教育機関「バウハウス」が誕生した。性別や年齢に関係なくアートやデザインを学べる場として、ここには世界各国から芸術家の卵や著名な講師陣が集まった。後に多くのアーティストを輩出するバウハウスを取り巻く環境や人々から、その歴史を紐解く。 (Text:編集部)
バウハウスを体感しよう!
創立100周年を記念して、バウハウスの拠点となったヴァイマル、デッサウ、ベルリンの3都市を中心に、ドイツ各地でイベントが盛りだくさん。ニューオープンの施設もあるので、実際に足を運んでバウハウスを体感してみよう。
https://www.bauhaus100.de
Weimar ヴァイマル
博物館「Bauhaus-Museum Weimar」がオープン!
バウハウス発祥の地、ヴァイマルでは、4月6日「バウハウス・ミュージアム・ヴァイマル」がオープンしたばかり。日本でも活動していた建築家のヘイケ・ハナダ氏が手がけた、キューブ型のミニマムなデザインが印象的な博物館だ。ここでは、バウハウス初期の貴重な作品を所蔵。9月26日からは3週にわたりにヴァイマル、デッサウ、ベルリンで「Triennale of Modernism: THE BAUHAUS VISION」と題したイベントの開催も予定している。 www.bauhausmuseumweimar.de
Dessau デッサウ
博物館「Bauhaus Museum Dessau」がオープン予定
スペインはバルセロナの若手建築家集団González Hinz Zabalaが設計を手がける「バウハウス・ミュージアム・デッサウ」が、9月8日にニューオープン予定。ここでは、バウハウス・デッサウ財団が所蔵する4万9000点ほどの作品が展示されることになっている。オープンと同時に「Versuchsstätte Bauhaus」と題した展示会や、デッサウに点在するバウハウスの建築をめぐるワークショップなども開催される。
イベント情報
www.bauhaus-dessau.de
Berlin ベルリン
各所でさまざまなイベントが開催中
バウハウス最後の拠点となったベルリンは、最も多くのコレクションが残されている場所だ。現在ミュージアムは100周年による資料拡大のために増築中。8月31日から9月8日まではErnst-Reuter-Platzにて「Bauhauswoche Berlin 2019」が、9月6日からはBerlinische Galerieにて「Original Bauhaus Jubiläumsausstellung」などのイベントが開催される。8月下旬から9月上旬にかけては、ベルリンを訪れてみては?
イベント情報 www.bauhaus100.de/programm
Hamburg ハンブルク
フィルムプログラム
「Neues zum Film am Bauhaus」
映像を通じてバウハウスを考察するプロジェクト。「革命運動としてのバウハウス」や「世界中のバウハウスのアイデア」など、さまざまな視点でバウハウスについて紹介していく。
2019年8月30日まで開催中
https://www.bauhaus100.de/programm/veranstaltungsdetails/659/
München ミュンヘン
展覧会「Reflex Bauhaus」
歴史的造形物40作品と5人のアーティストの作品を連動させた展覧会。アニ・アルバースやグンタ・シュテルツルなど、女性アーティストの作品も多数展示されている。
2020年2月2日まで開催中
https://www.pinakothek.de/ausstellungen/reflex-bauhaus-40-objects-5-conversations
Frankfurt am Main フランクフルト
展覧会「Neuer Mensch, Neue Wohnung」
バウハウス100周年を記念した展覧会。常に最先端をいきモダニズムを体感する大都市、フランクフルトの建築や文化を改めて考える内容になっている。
2019年8月18日まで開催中
https://www.bauhaus100.de/programm/veranstaltungsdetails/206/
Oberhausen オーバーハウゼン
展覧会「Peter Behrens - Kunst und Technik」
ヴァルター・グロピウスやミース・ファン・デル・ローエに多大な影響を与えたペーター・ベーレンス。建築家で工業デザイナーでもある彼の作品を展示している。
2022年12月31日まで開催中
https://www.bauhaus100.de/programm/veranstaltungsdetails/171/
Dresden ドレスデン
展覧会「Zukunftsräume.」
1920年代のドレスデンのコレクションを紹介。バウハウスで活躍した、ワシリー・カンディンスキー、パウル・クレーなどの作品から前衛的な芸術について考察する。
2019年6月2日まで開催中
https://www.bauhaus100.de/programm/veranstaltungsdetails/1506/
Halle (Saale) ハレ(ザーレ)
展覧会「Wege der Moderne. Kunst in Deutschland im 20. Jahrhundert」
4つのセクションに分かれた本展覧会。その1つとしてバウハウスが牽引した1919〜1933年までのドイツにおけるアートシーンの歴史が垣間見られる内容になっている。
2022年1月9日まで開催中
https://www.bauhaus100.de/programm/veranstaltungsdetails/388/