ジャパンダイジェスト

日本人が経営する欧州の宿 - 見知らぬ国や地域でほっと安心

ドイツ鉄道地図鉄道保護のための長距離バス規制が解け、市場が自由化された2013年以降、様々な企業が長距離バス事業に参入し、利用者にとっては国内や近隣諸国への移動がますます安く、手軽になりました。また、運賃が年々値上がりするドイツ鉄道(Deutsche Bahn / DB)も、時期によっては高い割引率で切符を販売しています。そんなお得なサービスを利用して、ふらりと旅に出掛けてみてはいかがですか。(編集部: 山口 理恵)

ドイツ鉄道ドイツ鉄道(DB)の
正規割引料金(Sparangebot)

3カ月前から購入可能なDBの切符。オンラインや自動券売機、または窓口で、指定日の2日前まで割引料金で切符が購入できる。ただし、座席数に限りがあるので、なくなり次第販売は終了。割引率は様々で、基本的には早く購入すればするほど安いが、例外もある。

そこで、割引率の変動について調べてみた。例えば、ケルン―ベルリン間(正規料金: 片道117ユーロ、往復234ユーロ)のICEを利用する場合、出発の2日前から3カ月前の料金と割引率は表の通り。各料金の出発時間や曜日は同条件。往復料金は単純に片道料金の倍額となり、往復切符のセット購入で、より割安になるわけではなかった。今回の調査(3~6月)で最も割引率が良かった時期はイースター休暇直後の約1週間で、料金はなんと片道29ユーロ、75%の割引率であった。日程に余裕がある人は、この割引率の変動に注意して切符を買うと良いだろう。

正規割引の料金と割引率(ケルン―ベルリン間のICE)

 片道料金往復料金
2日前 95ユーロ(19%引き) 180ユーロ(23%引き)
1カ月前 39ユーロ(66%引き) 114ユーロ(51%引き)
約2カ月前 55ユーロ(53%引き) 130ユーロ(44%引き)
約3カ月前 39ユーロ(66%引き) 94ユーロ(60%引き)
(2015年3月22日調べ)

DBのBahnCard 25 / 50 / 100

DB列車乗客数を増やす目的で考案されたBahnCard。DBの電車を頻繁に利用する人には強い味方で、料金がそれぞれ25%、50%、100%引きとなる。ただし、上述の正規割引料金からさらに割引が可能となるのはBahnCard25のみ。

また、DBの新たな試みである現在販売中のBahnCard25 1+4(4月30日まで販売)は、有効期限が3カ月間。従来は最低1年契約でのみ購入が可能なBahnCardが、25ユーロでお試しできるのだ。しかもこのカード、所有者が1人いれば、そのほかに最大4人まで25%割引で同乗できる。

BahnCardの特徴と料金

種類割引率料金(2等 / 1等)有効期限
BahnCard 25 25% 62ユーロ / 125ユーロ 1年
BahnCard 50 50%(正規料金から) 255ユーロ/ 515ユーロ 1年
BahnCard 100 100%(正規料金から) 4090ユーロ/ 6890ユーロ 1年
BahnCard 25 1+4 25%(所有者+4人まで有効) 25ユーロ/ 50ユーロ 3カ月
※BahnCardは解約手続きをしない限り、自動的に契約が1年間延長される。解約したい場合は、有効期限の6週間前までに書面にて解約手続きをする必要がある。
※BahnCard25 1+4は、解約手続きを行わないと通常のBahnCard25の契約(1年間)に移行するシステムとなっている。解約手続きの期限と方法は、従来のカードと同様。
DBの長距離バス対策

長距離バス人気のあおりを受け、昨年は約2000万ユーロの損失を出したDB。そのDBが乗客を取り戻そうと、対策に乗り出した。4月30日まで販売されている「BahnCard25 1+4」はその1つ。対策案はそれだけにとどまらず、座席指定料(4.50ユーロ)の廃止や、ICやICEの停車駅を増加する計画などが目下進行中とのことだ。

DBの列車の種類

ICE
Inter City Express 超特急
IC
Inter City 特急
EC
Euro City 欧州都市間特急
IRE
Inter Regio Express 州間快速列車
RE
Regional Express 快速列車
SE
Stadt Express 近郊通勤快速列車
RB
Regional Bahn 普通列車
S
S-Bahn/Stadtbahn 都市近郊列車

まだあるDBのお得な切符

● 週末フリー切符 (Schönes-Wochenende-Ticket)

土曜日または日曜日の午前0:00~翌日3:00まで有効の切符。1枚40ユーロで、1人増えるごとに4ユーロ加算(最大5人まで)。15歳未満は無料。RE、IRE、RB、Sバーンの2等車に乗り放題となる。

● 国内横断フリー切符 (Quer-Durchs-Land-Ticket)

月曜日~金曜日のうちの1日間(午前9:00~翌日3:00)、または土日のいずれかの0:00~24:00まで有効の切符。1枚44ユーロで、1人増えるごとに8ユーロ加算(最大5人まで)。15歳未満は無料。RB、IRE、RE、Sバーンの2等車に乗り放題となる。
※上記の切符は共に、窓口で購入の際は相談料2ユーロが加算される。

Deutsch Bahn AG: www.bahn.de


長距離バス長距離バス(Fernbus)

長距離バスを利用するメリットは、何といっても移動の快適さと運賃の安さ。他都市への移動が片道5ユーロからという料金(例: フランクフルト―ハイデルベルク間)もある。また、自家用車の利用をセーブすることでCO2の削減にもつながり、バス会社のほとんどが環境問題に取り組む姿勢をセールスポイントにしている。

現在、国内市場に参入している長距離バス会社の数は9社。各社は年々路線を拡大し、無料インターネット接続をはじめ、車内サービスなどで各社との差別化を図り、競争はますます激しくなるばかりだ。料金を調べる際は、各社の料金が一目で分かるウェブサイト(www.fernbusse.de)が便利。同時にDBの料金も調べられ、バスと電車の料金を一度に比較できる。

国内を網羅する主な長距離バス会社

車内にはトイレ、無料Wi-Fi、有料の飲み物&スナック販売あり。
①片道料金 ②無料預かり荷物 ③自転車持ち込み料金

  • MeinFernbus

    MeinFernbus 約200停留所、80路線、国外12カ国
    片道料金: 5ユーロ~
    無料預かり荷物: 2個(~30kg)
    自転車持ち込み料金: 9ユーロ(要事前申請)
    http://meinfernbus.de
  • ADAC Postbus

    ADAC Postbus 約70停留所、60路線、 国外はスイスのみ
    片道料金: 5ユーロ~
    無料預かり荷物: 1個(~20kg)
    自転車持ち込み料金: 10ユーロ(要事前申請)
    www.adac-postbus.de
  • DeinBus

    DeinBus 37停留所、13路線、 国外3カ国
    片道料金: 5ユーロ~
    無料預かり荷物: 1個(~20kg)
    自転車持ち込み料金: 9ユーロ(要事前申請)
    www.deinbus.de
  • FlixBus

    FlixBus 約250停留所、78路線、国外6カ国
    片道料金: 5ユーロ~
    無料預かり荷物: 2個(~30kg)
    自転車持ち込み料金: 9ユーロ(要事前申請)
    www.flixbus.de
  • IC Bus

    31都市、10路線、国外10カ国
    片道料金: 9ユーロ~
    無料預かり荷物: 2個
    自転車持ち込み料金: 持ち込み不可
    www.bahn.de

 
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