Christian Ude 1947年10月26日ミュンヘン生まれ。SPD所属。弁護士。93年からミュンヘン市長。 写真 ©Michael Nagy/ Presseamt München |
ミュンヘンの市政を率いて14年。今月2日に行われた地方自治体選挙でも、1期目、2期目をさらに上回る記録的な支持率66.7%で社会民主党(SPD)の続投を決め、バイエルン州を牙城にするキリスト教社会同盟(CSU)に不快感を与えている。
父親がジャーナリストだった関係から、アビトゥア取得後に南ドイツ新聞(SZ)でボランティアの仕事をしたが、ミュンヘン大学では法学を選択。司法試験に合格した1978年から90年までは、弁護士業で生計を立てた。と同時にSPDの党活動にも励み、やがて党の女性市議エーディト・フォン=ヴェルザーと知り合って83年に結婚、周囲をひどく驚かせた。
編集記者である彼女は8歳年上のうえ、前夫との間にできた3男3女を再婚に連れてきたからだ。しかし当時36歳の新夫・継父は安定した家庭を築き、いまや結婚24年。孫と遊ぶ元気なおじいちゃんである。
また、政治寄席での演技には定評があり、妻の出版物に文章も書く。ディズニー映画「チキン・リトル」のドイツ語吹替版では、自らオーク市長の声を受け持った。今回の改選を前に再び噴出した同性愛の噂には、遊説先で「自他ともに認める実践的なヘテロです」と断言し、ベルリンのヴォーヴェライト市長(SPD)がカミングアウト時に使ったセンテンス「それでもいいんです(und das ist auch gut so)」を引用して高笑い。
こうしたユーモア溢れるキャラクターが、彼の人気の秘密といわれている。
< 前 | 次 > |
---|