(デュッセルドルフ 11月18日)連邦内務省は、出身国を問わずすべての難民にダブリン協定を適用することを発表した。これにより、ドイツに難民申請しているシリア人が他の欧州連合(EU)加盟国に送還される可能性も出てきた。11日付のヴェルト紙が伝えた。
ダブリン協定とは、最初に入国したEU加盟国でのみ難民申請を行うことができると定めたEU内の協定。ドイツでは8月、急増するシリア難民に対応するため、シリア人に対してのみ一時的にダブリン協定を適用しないとする措置を取っていた。しかし連邦内務省はこのたび、「10月21日以降、ダブリン協定はシリア人にも適用される」として、連邦移民難民局は今後、個々のケースを検証するとしており、難民申請者がほかのEU加盟国に入国してからドイツに移動している場合、最初に入国した国に強制送還されることになる。今回、送還先となる国は「ギリシャを除くEU加盟国」となっている。
しかし、最近ドイツに入国した難民の多くが他のEU加盟国への入国時に正規の登録を行なっておらず、確認作業は困難を極めることが予想されている。
15 Nov. 2024 1230号
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