1979年 | 神奈川県小田原市生まれ |
2001年 | 多摩美術大学 立体デザイン科クラフトデザイン卒業 |
2004年 | 東京芸術大学大学院 工芸科彫金専攻修了 |
2004年〜06年 | 東京都内のファッションアクセサリー会社にてデザイナーとして勤務 |
2006年 | 渡独、ベルリンのファションレーベル「BLESS」にてインターン |
2007年〜 | ベルリンを拠点にジュエリー制作、活動中 |
光と影、日常と非日常をジュエリーの中に閉じ込めたような小川直子さんの作品は、乙女心をくすぐる魅力を放っている。デザイン性とオリジナリティー溢れる「ワーキング」、チェーンやビーズ、石などの素材を鉛筆や絵の具に見立てて体の上に絵日記を書くような感覚でネックレスを作り出す「ドローイング」という大きく2つのシリーズで展開する作品群は、身に着けて初めて完成する。
「人間の身の回りにある『美しさ』を発見し、その人間の周りにしか起こりえない美しさを『ジュエリー』として身に着けられるようにしたい」、そう語る彼女のジュエリーは、身に着ける事ができるアート作品だ。
子どもの頃からキラキラしたものが大好きで、こんな素敵なものを自分でも作れないかと、拾ってきた木の実と糸で作ったネックレスが初めて作ったジュエリーだったというが、その思いは今も変わらない。
小川さんをドイツに向かわせたのは、ファッションレーベル「BLESS」のデザイナー、イネス・カーグ氏との出会い。同氏が日本で講演をしたとき、自分のポートフォリオを持って、「働きたい」とアピールしたというから驚いた。カーグ氏にインターン制度を紹介され、すぐさまドイツに渡った。インターン期間を終えた小川さんは、「自分の仕事を初めてみたら?」と勧めるカーグ氏の言葉に、今度は「1人でやっていこう」と、エンジンをフル稼動。
作品を人に見せると素直に面白がってくれたり、そこから展示会の話をもらったり、手ごたえのある反応や出会い、そしてチャンスに恵まれたベルリンで、地盤を固めようと決心した。
「自分の作品で食べていきたいタイプ」と自己を分析する彼女に、ジュエリー作家としての覚悟を見た。1月、2月は本の出版や展覧会などが目白押し。歩き出したばかりのジュエリー作家は1つの勝負所に立っている。
(編集部・高橋 萌)
絵日記をつけるように作りだすネックレスのシリーズ「ドローイング」
光を反 射し、風を受けるたびにきらめくブローチ
銅版を薄く延ばしたボディージュエリー「Poeny Tatoo」
2月7日(土)からオーストリア・ウィーンで開催されるグループ展に、小川さんは薄い金属の板をくしゃっと握って形作る「ギャザリング・ジュエリー」を出品する。同展では、「輝きと破滅」をテーマに絵画、彫刻、ファッションなど様々な分野の作品が並ぶ。
2月7日(土)~4月19日(日)
グループ展 "Glanz und Verderben"
Freiraum/quartier21, Museums Quartier, Wien, Österreich
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