初夏の陽気が続く今日この頃、スポーツで思いっきり体を動かして汗を流し、気分爽快になりたいというアクティブ派にとっては嬉しい季節がやって来ました! 特に育ち盛り、遊び盛りの子どもたちの中には、みんなで一緒にスポーツをする機会を楽しみにしている子も多いのではないでしょうか。そんな子どもたちの気持ちに応える特別授業が6月初旬、デュッセルドルフ日本人学校で開かれました。
この日、子どもたちにスポーツの楽しさを伝えるべく日本からやって来たのは、日本航空の女子バスケットボール部「JALラビッツ」。日本の実業団チームの中でも強豪として知られるJALラビッツはこれまで、子どもたちのステキな笑顔を求めて日本だけでなく世界各地を回り、バスケットボールを通じた地域交流「バスケットボール・クリニック」を開催してきました。このたびデュッセルドルフにて、ヨーロッパ初開催が実現したのです。
今回クリニックのために来独したのは、2004年のアテネオリンピックへの出場経験がある現役の日本代表、矢代直美選手を含む5人の選手。まず初めに校庭で、全校生徒を前にラビッツ選手によるデモンストレーションが行われました。子どもたちはみな真剣な眼差しで食い入るように見つめ、選手たちがゴールを決めると歓声を挙げて喜んでいました。
JALラビッツの選手から指導を受けてシュート練習をする子どもたち
さて、いよいよ特別授業の始まりです。まずはボールに慣れるためのボールハンドリング練習。最初は少し緊張気味だった子どもたちも、徐々にラビッツの選手たちに負けじと大きな声を出すようになりました。体の周囲でボールを回したり、股の間にボールを通したり……。初めての練習に「難しいなあ」と悪戦苦闘していた子どもたちですが、選手のアドバイスを受けながら試していくうちに「できた!」と言う声が次第にあちこちから聞かれるようになりました。その後は、少人数のグループに分かれてドリブル競争やクラス対抗のゴール合戦などが行われ、選手と子どもたちが一緒になって盛り上がっていました。
授業の最後には、ラビッツの選手たちからクリニック受講証や記念Tシャツなどが子どもたちに贈呈されました。子どもたちは早速プレゼントされたTシャツを広げて選手たちにサインを求め、「泣きそうなくらい嬉しい!」と大喜び。一方、ラビッツの選手たちも「素直で元気いっぱいのデュッセルドルフの子どもたちから笑顔と元気をたくさんもらいました。ありがとうございました」と大満足の様子でした。楽しそうな選手や子どもたちの姿を見ていたら、私もバスケットボールをドリブルしながら駆け出したくなりました。
日本人学校の子どもたちとJALラビッツの選手たち。
JALラビッツはWリーグ(バスケットボール女子日本リーグ機構)で
毎年上位に入賞しています
平均的なドイツ人男性と並ぶと目線が腰の辺りに来る程度の身長で、ドイツでは大人用の服を買えない。来独当初は相当傷ついたが、今では真っ先に子ども服売り場に向かうほどに。「日本人は子どもっぽく見られる」という定説を逆手に取る賢さも身についた。