バラ園はいろいろな所にありますが、ダリアだけを集めたダリア庭園はなかなか珍しいのではないでしょうか。ハンブルクにはアルトナの役所が管理しているダリア庭園があり、毎年7月中旬から10月下旬くらいまで(ダリア開花期のみ)、一般に公開されています。
1.5ヘクタールの敷地内に628種類、約1万4200本のダリアが栽培されており、訪問者の目を楽しませてくれます。フランス庭園風に花壇が造られており、あちらこちらのベンチでひと休みしながら鑑賞できることから、市民の憩いの場となっています。そう言えば、日本を訪れたことのあるドイツ人から、「日本のお寺の庭園は素晴らしいけれど、なぜベンチがないの?」と聞かれたことがあります。ドイツ人にとって庭園とは、休んでくつろぐ場なのだな~と思いました。
庭園内にあるベゴニヤで作られたハンブルクの州旗
大輪のダリアの花は直径20センチくらいあって見事なものですし、ポンポンダリアと呼ばれる種類は丸いボールのようでかわいいものです。ぜひゆっくり眺めて下さい。花は観る人がいてもいなくても、精一杯その美しい花を咲かせています。人間も花のように、人の評価を気にしないでありのままの自分でいられたら、ずいぶん楽になれるのに、と花を眺めながら思ったりもします。ダリア庭園では、ダリアの専門家が毎日丁寧にお花の世話をなさっています。彼らにダリアについて尋ねたら、きっと喜んで答えてくれることでしょう。
ダリアはもともと、メキシコ産の暖かい地方の花です。18世紀にメキシコからスペインに渡ったのがヨーロッパで初めてのダリアで、スウェーデンの植物学者アンドレアス・ダール(1751~1798)にちなんでダリアと命名されたそうです。
ダリア庭園へは、2番のバス(Schenefeld行き)に乗ってStadionstr.で下車したらすぐです。開園時間は毎日8時~20時、入場無料となっています。詳しくはwww.dahliengartenhamburg.deをご覧ください。このサイトでは、ダリア栽培についての質問も受け付けているようです。
ベンチでくつろぐ人々
大輪のダリア
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?