ハノーファーから東へ40キロほどいったパイネという町に、ラウシュ社のチョコランド(Rausch SchokoLand)があります。チョコレート工場にミュージアムとカフェ、ショップが併設されており、いつも甘い香りにあふれていて、チョコレートの魅力が堪能できる場所です。ラウシュは1918年にベルリンで設立されたチョコレート会社で、現在500人の従業員がチョコレート作りに従事しています。高級チョコレートとしてドイツ全土に知られ、95年にはパイネの工場にミュージアムやカフェが作られました。ミュージアムは無料で見学でき、ショップでは格安でチョコレートが購入できます。
カカオは400年前に欧州に伝わったといわれています。それまで南米などの原産国では香辛料を入れて飲んでいましたが、欧州に伝わってから砂糖を入れて甘くするようになり、これが現在のチョコレートの原型となりました。ミュージアムではカカオの木をはじめ、マヤ文明でのカカオの消費方法など歴史的な事柄や、チョコレート製造の機械などが展示されています。
別室にはチョコレートで作った大きなウサギやサンタクロース、ドイツ連邦議事堂の模型があり、圧巻です。チョコ火山は3メートルの高さで、中に40度に温められたチョコレートが300リットルも入っています。グツグツ音を立て、時々マグマのようにチョコが吹き上がります。チョコ好きにとっては、まさに夢に出てきそうな光景ではないでしょうか。
チョコレート火山を見ながら、カフェでくつろぐ
チョコレート作りの体験もできます。ミルクチョコレートかビターチョコレートを選んで、大きな板チョコを2枚作るというもの。トッピングはナッツやレーズン、グミなど12種類あり、板チョコ1枚につき2種類ずつ選べます。まず布で型を磨いて、溶けたチョコレートを流し込みます。チョコをお玉ですくうのが、なかなか難しかったです。その後、型を60回ほど力いっぱい机に叩きつけて、チョコレートから空気を抜きます。食べたときにパリッといい音がするのは空気が混じっていないからだそうで、おいしくなるようみんな一生懸命作業していました。その後、トッピングをします。ハート型にしたり、幾何学模様にしたり、隣の人とトッピングを交換して何でもかんでも入れてみたり、思い思いのチョコレートが出来上がりました。
出来上がった手作りチョコレート
うちに帰り、自作の板チョコを食べてみました。チョコ自体が非常においしいので、何も入っていない普通のミルクチョコレートが一番でした。大きな声では言えませんが、トッピングをよけて食べたほどです。
チョコレート作り体験は20ユーロで、館内の案内と250グラムの板チョコ2枚ががお土産に付きます。カフェでのケーキと飲み物に45分の案内が付いて9.25ユーロというコースもあります。
Wilhelm-Rausch-Str. 4, 31228 Peine
www.rausch.de/schokoland|