昨年フランクフルトで初めて開催されたジャパンフェス「マイン祭」が、今年はさらにパワーアップ。8月9日から11日までの3日間、パフォーマンスや飲食ブース、日本紹介スタンド、雑貨販売やワークショップなど、充実したプログラムで連日大盛況でした。
演奏に合わせて、リズムに乗ったり手拍子で応える観客
私も週末にメインステージの演目を鑑賞しました。ドイツを中心に活動する西川扇夢二さんの艶やかな日本舞踊をはじめ、日本のダンスグループ「リズムスピーカー」の足並み揃った軽快なタップダンスや、日本国内はもちろん海外でも人気のロックバンド「KAO=S」の力強く躍動感あふれる歌声と和楽器の絶妙なハーモニーに、会場は大盛り上がり。そして、かわいらしい和装と優れた演奏技術で息の合った三味線を披露した北村姉妹と、その父であり師匠でもある北村正貴さんの父娘演奏、日本国内外で活躍する和太鼓奏者の夕田敏博さんと尺八・篠笛奏者の山口整萌さんなど、素晴らしいパフォーマンスが続きました。上記の方たちは、昨年に引き続き2年連続の出演であり、その人気の高さがうかがい知れます。
素晴らしい演目が夜まで続いたメインステージ
ほかにも、今年初参加となる臼井和哉さんのライブペインティングや、元宝塚歌劇団月組男役の輝城みつるさんによる邦楽アニメソング、日本人とフィリピン人の両親を持つ前田紘利さんのJ ポップなど、演目は昨年以上に多彩。サブステージでは、地元のズンバユニット「ME'Z」が着物姿でズンバを踊ったり、剣道や弓道の実演、コスプレコンテストなどが催され、来場者との距離が近く一体感が感じられました。
パフォーマンスは、年齢や国籍を問わず盛り上がった
飲食ブースも、地元の和食レストランを中心に昨年以上の出店がありました。ラーメンや寿司、クレープやかき氷など、本格的な和食から屋台飯まで、気軽に同時に食せるのはマイン祭ならでは。自家製納豆をネット販売するNatto24(本誌1093号で紹介)のブースでは、ネギ味噌納豆丼や高菜納豆丼などヘルシーな絶品メニューを味わえ、質の高い日本酒を販売するウエノグルメでは、夏らしい日本酒カクテルや日本直輸入のおいしいお酒を堪能できました。期間中は書道や紙芝居、茶道や剣術、和太鼓、漫画、生け花などの日本文化を体験できるワークショップも開催。また、麹作りのITO's Koji & Miso(本誌1100号で紹介)主催の味噌ワークショップ、日本酒と食べ物の酒ペアリングといった食に関するセミナーも人気でした。
クオリティーの高いコスプレや日本らしい服装の来場者も多い反面、子どもや初めて日本のイベントに来たという人も多く、誰でも楽しく気軽に参加できるのがこのイベントの魅力。昨年以上に大成功を収めたマイン祭は、2回目にしてすでに地元の人や日本のアーティストにとって、恒例のイベントとなっていました。今後も夏の定番行事として、日独交流と日本文化普及に貢献する素晴らしいお祭りが続いてほしいです。
マイン祭:main-matsuri.com
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。