8月12日~14日までの3日間、フランクフルトでジャパンフェス「マイン祭」が開催されました。2018年8月にフランクフルト初の大規模なジャパンフェスとして始まり、2020年にコロナ禍で中止を余儀なくされたものの、昨年8月から再び開かれています。日本人やドイツ人をはじめとする豪華なアーティストが特設ステージでパフォーマンスを披露し、日本食を中心とした屋台が出店されるなど、毎年大盛況のイベントです。昨年は入場者人数を制限するため、タイムスロットで入場時間が決められていましたが、今年は5ユーロの入場料を払えば誰でも制限なしで入場することができました。
西川扇夢二さんと生徒の皆さんによる艶やかな群舞
私も週末に参加しましたが、30度を超える夏日で晴れ渡る青空の下、たくさんの来場者で大盛り上がり。毎回質の高いパフォーマンスが人気のステージでは、さまざまなプログラムが披露されました。
特に印象に残ったのは、初回から毎年出演されている日本舞踊家の西川扇夢二(にしかわせん ゆめじ)さんと生徒さんによる群舞です。海外でも人気な「千本桜」の曲に合わせたオリジナルの振り付けで、会場からも大歓声が上がっていました。グループでの舞踊はダイナミックな華やかさがあり、伝統を踏まえて現代風にアレンジされた演目が素晴らしかったです。
川渕かおりさん率いるIDEALによる殺陣パフォーマンス
また毎年日本から参加のロックバンドKAO=Sの山切修二さんと川渕かおりさんは、フランクフルトでの単独公演や日本映画祭にも出演していただけあって、ドイツのファンとの親交も深く、マイン祭テーマ曲として制作された「結う」も大人気でした。ボーカルの川渕さんが主宰する殺陣(たて)パフォーマンス集団「IDEAL」も今年初めて参加。迫力満点の殺陣と鮮やかな剣さばきが圧巻でした。ほかにも踊りあり歌あり絵あり、太鼓や三味線、尺八など、充実のプログラムで連日会場をにぎわせていました。
屋台では着物や雑貨などのお店のほか、着付け体験などの文化ブースも。ラーメンやおにぎり、唐揚げ、焼き鳥、たい焼き、日本酒など、日本のおいしいものが勢ぞろいです。私も自家製納豆Natto24の和牛すじカレーとKONO Gelatoの柚子と抹茶ジェラートを食べましたが、野外でいただくおいしい食べ物は格別です。多くの日本食が集まっていて、心もお腹も大満足でした。
会場のヴァルター· フォン· クロンベルク広場
国内外のアーティストによる質の高いパフォーマンスと、豊かな食や文化を提供するさまざまな屋台で、本格的な日本の祭典を楽しむことができました。フランクフルトの夏の恒例行事として、また来年に期待したいです。
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twittter : @nikonikokujila