ジャパンダイジェスト

シャガールブルーを堪能!マインツの聖シュテファン教会

まだほとんどの人々が文字を読めなかった時代、宗教の教えを分かりやすく伝えられるように作られたという教会のステンドグラス。多くの色を使ったカラフルなステンドグラスはさまざまな教会で見ることができますが、マインツの聖シュテファン教会のものはちょっと特別。なぜなら、ここのステンドグラスは全てブルーだからです。

聖シュテファン教会。ステンドグラスは中に入ってお楽しみください聖シュテファン教会。ステンドグラスは中に入ってお楽しみください

このブルーのステンドグラスを制作した人は、「色彩の魔術師」という異名を持つほど色の使い方に長けた有名なフランスの画家、マルク・シャガール(1887-1985)です。彼は家族や周囲への愛情にとどまらず、命ある全てのものへの普遍的な愛を表現し続けた画家としても知られ、それゆえ「愛の画家」とも呼ばれています。

回廊の一部。窓枠もさまざまな形があるので、じっくり見てみると面白いです回廊の一部。窓枠もさまざまな形があるので、じっくり見てみると面白いです

そんなシャガール作品を間近で見られるのが、マインツにある聖シュテファン教会です。フランクフルト中央駅からマインツ中央駅までS バーンで約40分。マインツ中央駅からは徒歩約20分で到着しますが、トラムに乗って街の景色を眺めながら行くのもおすすめです。

聖シュテファン教会の入り口の扉のドアノブは、かわいい魚の形になっています。そして教会へ入った瞬間、全てが神秘的なブルーに包まれて、思わず息をのんでしまいます。季節や時間帯によっては、窓から差し込む光が壁に映し出され、まるで海の中にいるかのよう。教会の静寂な雰囲気とも相まって、美しいシャガールブルーを堪能できます。

回廊の柱で見つけた不思議な彫刻。なぜ彼は柱に頭を突っ込んでいるのでしょうか?回廊の柱で見つけた不思議な彫刻。なぜ彼は柱に頭を突っ込んでいるのでしょうか?

しばらく座ってステンドグラスを前に物思いにふけってみたり、教会内の彫像やオブジェクトを鑑賞したりした後は、さらに奥に続く回廊を巡ってみてください。ここには墓碑や墓石板もあり、まるで博物館のようです。アーチ型の天井を細かく見てみると、さまざまな紋章が目に入ってきます。紋章に描かれた動物やシンボルを誰が一番に探し出すか、ゲームをしながら見ていっても面白いです。また彫像やシンボルマークの中には、なぜこんなものがあるのだろう? と不思議に思うものもあります。見つけた「不思議」をお互いに教え合うのも楽しいですね。

マインツ市内には、ほかにもドイツ三大大聖堂の一つになっているマインツ大聖堂や、木組みの家が立ち並ぶエリアもあります。聖シュテファン教会を見終わった後は、レンガが敷き詰められた道を歩きながら、おしゃれなカフェで休憩するのもおすすめです。シャガールブルーやマインツのかわいい街を堪能しに、ぜひ訪れてみてください。

S. ヨーコ
2013年からヴィースバーデンに在住。日本とドイツで出産を経験し、現在は2児の母。つたないドイツ語にあくせくし、日々格闘中。人の工夫が伝わる建造物や食器を見るのが好き。

 
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