ジャパンダイジェスト

高級肉をテイスティング「ザ・ミートクラブ」

先日、日本から直輸入された和牛の肉が買える店があると友人から聞いて、早速行ってみることにしました。頭の中では精肉店をイメージして行ったのですが、おしゃれな外観に今どきのインテリアと看板デザインで少しびっくりしました。お店に入ると、入り口近くにはステーキ専用の調味料コーナーがあります。塩だけでも十数種類あり、そのほかにもいろいろな風味のマヨネーズやたれ、胡椒やベリーソースなど、それぞれがきれいな瓶に入っていて、どれも魅力的です。

こぢんまりとした店内こぢんまりとした店内

洗練されたデザインの瓶に詰められたお肉のお伴洗練されたデザインの瓶に詰められたお肉のお伴

店の中心には精肉の陳列ケースがあって、産地ごとに分類されて置いてあります。オーストラリアから、北米、スペイン、ドイツ、そして1番奥に日本直輸入の和牛がありました。100g当たり3.5ユーロのリーズナブルな肉もありましたが、日本の和牛はなんとその約10倍の100g当たり39ユーロで売られています。すべての肉は真空パックされているのですが、これはお店のこだわりの1つだそう。背景色が黒ということもあって、肉の色がよく映えてとてもおいしそうに見えます。

この店の目玉商品がずらりと並ぶこの店の目玉商品がずらりと並ぶ

陳列ケースの隣には丸いテーブルがいくつかあり、ここで実際に肉のテイスティングができるとお店の方が案内してくれました。試食のメニューがいくつもあり、例えば、餌の違いや熟成の程度によるもの、部位によるもの、産地によるもの、それからオーストラリア和牛と日本和牛の食べ比べまであります。それぞれのメニューはその場で焼かれた肉が3種類ずつ出され、いろいろな種類のソースとパン、飲み物と一緒においしくいただけます。値段は9ユーロからで、シェフのおすすめ特別メニューも。こちらは5種類の高級肉が試せますが、値段も少々張ります。

試食タイム試食タイム

今回、私は餌の違う3種類の肉を食べ比べてみました。とうもろこしを食べる米国産のゴールドラベルと草を餌とするスコットランドのドナルドルセールという牛のフィレ肉、そしてどんぐりを食べて育ったスペインのイベリコ豚です。味の違いはもちろんですが、見た目や匂いも異なり、とても勉強になりました。店の最も重要なポリシーとして、信頼できる生産者から仕入れた、抗生物質、成長ホルモンおよびステロイドを一切使用していない肉のみを扱っているそうで、食の安全面において気を遣っていると伺いました。

またザ・ミートクラブでは月に3~4回、プロフェッショナルな肉試食会も開催していますが、かなりの人気ぶり。今年の9月いっぱいまでチケットはほぼ売り切れの状態だそうです。

THE MEAT CLUB:
Eberhardstr. 31, 70173 Stuttgart
www.the-meat-club.com

郭 映南(かく えいなん)
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
www.kakueinan.wordpress.com

 
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