(編集部 : 高橋 萌)
プライドを賭けて
対ドイツ戦の後、記者会見に臨む
マホン監督
初戦は世界ランキング10位のドイツと対戦。同22位の日本は序盤はくらい付いて再三得点チャンスを作り出したが、ドイツの大量得点に押されてリズムを崩し、7-1と惨敗してしまった。しかし、「ミスを重ねたのが敗因、でも自分たちのゲームができれば次は良い結果になる」というマーク・マホン監督の言葉が示すように、選手たちは自信を失ってはないなかった。
念願のオリンピック出場、名門チーム西武の廃部、日本アイスホッケー界の未来・・・・・・日本代表チームが背負っているプレッシャーは計り知れない。しかし、逆境に立たされたチームは2戦目で本来の姿を取り戻した。スロベニ ア(世界ランキング15位)との一戦、監督の言葉が現実となり、機敏さや組織力といった日本代表の持ち味が存分に発揮され、リードしていたスロベニアに追いつき、最後はゲームウイニングショットで5-4と競り勝ったのだ。これでオリンピックへの望みをつないだかに思われたが、ドイツが同日オーストリア(世界ランキング16位)を相手に2勝目を挙げ、オリンピック出場権を獲得した。
そして最終日、対オーストリア戦は2-5で敗れ、日本代表のバンクーバーへのチャレンジが幕を下ろした。
日本からの温かい応援
遠くドイツでの厳しい戦いを支えたのは、リンク上に響いた「ニッポン!ニッポン!」という日本人サポーターの声。サポーターの数こそ欧州他国に比べると少なかったものの、声を張り上げ、横断幕を掲げたサポーターたちの存在感は他国の応援を圧倒していたように思う。
今後、日本代表に課せられた課題は山積みではあるが、日本のプレースタイルが世界に通用することが証明された今回の最終予選。2014年のオリンピック出場に向け、大きく1歩前進できたのではないだろうか。
写真左)日本から、この最終予選のために渡独した熱血サポーターの皆さん
写真右)ハノーファーの日本人会の皆さんは、手作りの横断幕と国旗を持って駆けつけていました。
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2010年バンクーバー冬季五輪の出場権を獲得した12カ国
08年世界ランキング9位までの 9カ国(1位から順に)
カナダ・ロシア・スウェーデン・フィンランド・チェコ・米国・スイス・スロバキア・ベラルーシ
最終予選を勝ち抜いた3チーム
ドイツ・ラトビア・ノルウェー