11月中旬の雨降りの日曜日、ドレスデンの閑静な住宅街にあるドレスデン・インターナショナル・スクールにて、日本語補習校の交歓会が開催されました。日本語補習校の前身は、日本人駐在員の有志によって2003年にスタートした「ドレスデンこども会」です。やがて子弟の成長と参加者の増加によって日本語補習校の設立が促され、2007年に「ドレスデン日本語補習校」と改名して本格的に開始しました。
同校はその後、2008年に日本政府に対して補習授業新規校としての認可を申請し、2011年にはドイツにおける公益法人(e.V.)として認められました。その間に校長先生が作詞を担当し、日頃皆でお世話になっている音楽の先生が作曲を手掛けた校歌も完成しました。
もともとこの交歓会は、補習校に通う生徒たちの学習発表会の場として、12月6日のニコラウスの日の近くに全校イベントとして開催されていた「ニコラウスの会」から派生したもので、現在では年1回のペースで開催されています。
学年ごとに行われる発表の内容は、主に普段の授業の延長や、そこからヒントを得た創作劇など。私の子どもたちはまだ幼稚園に通っているので、小学校に通う年上の子どもたちの活躍ぶりに目を見張るばかりでした。2年生による絵本「ぐりとぐら」の演劇は、大道具類もすべて手作りで、絵本の世界が忠実に再現されていてびっくり。この絵本は、私が子どもたちに就寝前に読み聞かせる定番ということもあり、我が子は狂喜しながら見入っていました。
2年生による「ぐりとぐら」の上演
早口言葉のコーナーでは、観覧席の保護者たちも一緒に挑戦していましたが、これがなかなか手ごわく、すらすらと難なく言ってのける子どもたちに対して、感嘆の声が上がっていました。また、漢字についての人形劇は、知らないことのオンパレードでとても勉強になりました。盛りだくさんの発表の後のお楽しみは、皆で持ち寄った手作りのお菓子などを囲んでの歓談会。子どもたちはお菓子を頬張った後、大騒ぎで遊び、保護者たちは円陣状態でおしゃべりに花を咲かせました。
パパ、ママたちからは発表する子どもたちに熱い声援が送られていました
子どもたちが日頃の学習成果を精一杯発揮した1日でしたが、それも先生や関係者、さらにご父母の方々の並々ならぬご協力と援助があってのこと。ドレスデンの日本人社会は規模が小さいだけに、自分たちでできることを最大限にやろうという熱意が伝わってくる会でした。これからまた1年、子どもたちと一緒に頑張り、1年後の交歓会に参加するのが楽しみです。
www.dresden-hoshuko.de(同校では、HPから寄付も募っています)
横浜出身。2005年からドレスデン在住。ドイツ人建築家の夫と娘と4人暮らしの建築ジャーナリスト。好奇心が向くままブログ「monster studio」公開中。
http://yoyodiary.blog.shinobi.jp/