ジャパンダイジェスト

和ジェラートをドイツでも!「KONO Gelato」がオープン

今年9月、フランクフルトのザクセンハウゼン地区に日本人の方が経営するジェラート屋「KONOGelato」がオープンしました。抹茶や柚子など、和の素材を使った本格ジェラートがフランクフルトに登場とのことで、早速食べに行ってきました。

KONO Gelatoがあるのは、フランクフルトの老舗コーヒー店が経営するCafé Wackerの一角。カフェに入ると、すてきなデザインのショーケースが設置されていて、本格的な和ジェラートが並びます。抹茶、ほうじ茶、煎茶、柚子など、日本人にとってもうれしい素材を使ったジェラートは、市営の森の近くにある工房から、毎日作りたてを届けているそうです。

こだわりのジェラートを製造販売する高橋さんこだわりのジェラートを製造販売する高橋さん

オーナーである高橋佐和さんはイタリアに滞在経験があり、昔から本場のジェラートが大好きだったとか。ドイツのイタリアンジェラートは、甘さや着色料が強かったり、持ち味であるねっとりとした舌触りが味わえなかったりと、本場イタリアとの違いも大きく感じたそう。それなら自分で作ろうと、2018年秋にイタリアのボローニャにあるジェラート学校でジェラート作りを学びました。「この学校の卒業証書があればどこでも仕事ができる」といわれるほど、基礎からしっかりとジェラート作りを学べるのだとか。そのため世界中から人が集まってくるそうで、高橋さんもジェラート作りの専門的な知識と技術を身に付けました。

そして卒業後にドイツでジェラートを試作したところ、「これならいける!」と確信しました。ところが、いよいよ開店というところでコロナ禍に見舞われ、事業計画の変更を余儀なくされたそうです。二転三転しつつも、今年の夏にはマイン祭に出店。好評を博し、秋からようやくCafé Wacker内での営業が決まりました。

しっかりと抹茶の味が味わえる濃厚な和ジェラートしっかりと抹茶の味が味わえる濃厚な和ジェラート

高橋さん自身が大好きな和のジェラートを作ろうと、鹿児島産有機栽培の抹茶や、福岡の八女産煎茶、京都産有機栽培のほうじ茶、フランス産の柚子など、産地や質にもこだわった素材を集めました。高橋さんによると、おいしいジェラートには、素材の良さはもちろん水分や糖分などの要素を適切な配合で組み立てるレシピが不可欠。前日にジェラートのベースを混ぜ合わせてから一晩寝かせて熟成し、販売当日に抹茶やほうじ茶などの味付けをするそうです。

定番の抹茶に加え、ほうじ茶、チョコやピスタチオなど日替わりの味が楽しめます定番の抹茶に加え、ほうじ茶、チョコやピスタチオなど日替わりの味が楽しめます

そんなこだわりの抹茶ジェラートを私も食べてみましたが、程よい苦味とまったりとした舌触り、濃厚な抹茶の風味が相まって、いくらでも食べたくなるおいしさでした。冬に向けて持ち帰り用のパック商品や、胡麻味などのフレーバーなども発売予定だそう。これからはフランクフルトでもおいしい和素材のジェラートが食べられるのはうれしいですね。

KONO Gelato Instagram:@kono.gelato

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twittter : @nikonikokujila

 
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