ジャパンダイジェスト

コロナ禍で2回目の開催!ファッションウィーク

1月17~23日までの5日間、フランクフルトでファッションウィークが開催されました。昨年夏に第1回目が開催されましたが、今回早くも2回目の開催が実現。新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大状況を考慮し、予定されていたリアルのイベントが一部延期になるなど、まだまだ制限はありましたが、前回と同様にリアルとバーチャルをうまく融合させたプログラム構成で楽しむことができました。

今回からは、地元の11のクリエイティブエージェンシーが合同でAAAREAという協会を設立し、期間中の展示会やインスタレーション、パネルディスカッションなど多くのイベントを提供するように。より地元が主体となった開催によって、フランクフルトの街自体とイベントが相乗効果で盛り上がる期待感が持てました。例えば、街の中心部であるハウプトヴァッへの駅中で行われたRUNWAY B (Eautiful)-Ebeneでは、公募で選ばれた25人の写真家によって71枚のファッションに関する写真が駅中の柱に展示されています。普段乗り降りする駅での写真によるファッション表現で、集客によるショーよりも身近に楽しめました。イベントが自然と街に溶け込み、日常の風景の一部として存在しているのが興味深かったです。こちらの展示は、2月10日まで楽しめます。

ハウプトバッへの駅中に展示されたRUNWAY B(Eautiful)-Ebeneハウプトバッへの駅中に展示されたRUNWAY B(Eautiful)-Ebene

また前回よりもさらに、持続可能性に焦点を当てたディスカッションや展示が多く見受けられました。世界最大のサステナブルファッションの展示会であるNeonytも、今回のフランクフルトファッションウィークで開催が予定されていましたが、コロナの影響でやむなく延期に。それは残念でしたが、Neony t主催の持続可能性についてのディスカッションがリアルとストリーミングの同時中継で開催され、Neony tのインスタレーション作品も市内の会場で上映されました。

それに続けて、Continuous Love Showと題したファッションショーも開催。こちらはドイツファッション評議会で選ばれたブランド SUSUMU AI のショーです。SUSUMU AIは、日本とドイツの両方にルーツを持つアリサさんとメイホさん兄弟がベルリンで立ち上げたレーベルで、日本の生地を使用し、和の要素が入ったデザインで完全受注生産しています。端切れは小物に利用して廃棄を最小限に抑えるなど、環境に配慮。日独文化の融合を表現したブランドで、日本人としても応援したくなる、すてきなショーでした。

リアルとバーチャルで同時開催されたSUSUMU AIのファッションショーリアルとバーチャルで同時開催されたSUSUMU AIのファッションショー

次回は7月4~8日に開催予定で、今回延期になったNeony tをはじめ、ファッション見本市Val:ueやPremium グループ主催のイベントなども今度こそ開催される予定だそうです。ファッションウィークがフランクフルト地元のイベントとして、回を重ねるほどに発展していくことを願います。

フランクフルトファッションウィーク:https://frankfurt.fashion

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twittter : @nikonikokujila

 
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