ジャパンダイジェスト

芸術とコミュニティーのためのアートスペースMars

フランクフルトのボッケンハイム地区に、新しくアトリエ兼イベントスペースがオープンしました。彫刻家のマルセル・ヴァルドルフさん、画家のアンナ・ネロさん、写真家のロベルト・シュツコさんの3人がアトリエコミュニティー「Mars」を立ち上げ、それぞれのアトリエにイベントのできる展示室を兼ね揃えたスペースがあります。今回は、このオープニングパーティーに行ってきました。

左から彫刻家のマルセルさん、写真家のロバートさん、画家のアンナさん左から彫刻家のマルセルさん、写真家のロバートさん、画家のアンナさん

中庭を抜けて建物に入ると、まずは大きな展示室があります。この時はアンナさんがキューレーションをする展覧会「Immaculate」が開かれており、ウィーンの芸術家ティロ・イェンセンさんとドレスデン出身のライラ・ナビさんの作品が展示されていました。アトリエは展示スペースと主宰の三人の作業場に加え、キッチンやベッドもあり、ゲストアーティストが宿泊しながら展覧会ができるようになっています。この日も、作品について直接ゲストアーティストに質問したり、説明を受けたりすることができました。

主宰の一人であるマルセルさんは、イベントスペースとして若い芸術家が一定期間宿泊しながら作品発表できる場を提供し、近所の人にも貢献できるコミュニティーセンターのような役割も果たしていきたいと話してくれました。マルセルさんのアトリエでは、馬の剥製 (はくせい)を元にした作品「Nobody’s Perfect」や、ネオンライトを使った作品が置かれています。独自性が高いアイデアと、幅広いジャンルの作品が印象的でした。

馬の剥製を使ったマルセルさんの作品「Nobody’sPerfect」馬の剥製を使ったマルセルさんの作品「Nobody’sPerfect」

アンナさんはニューヨークでも展覧会を行う人気の画家で、作品やパレット代わりのテーブルが並ぶ作業場では、芸術専攻の学生が質問に来ていたり、子どもたちにアトリエを紹介したりしていました。写真家のロバートさんは、日本の青木ヶ原樹海でも撮影を行ったことがあるそう。独特の雰囲気をフレームに捉えて表現したいと話してくれました。

画家であるアンナさんの作業場画家であるアンナさんの作業場

Marsを単なる展示スペースではなく、地域の人々との交流の場にしたいという言葉通り、オープニングパーティーには芸術関係者だけでなく、近所の人たちも立ち寄り、学生や若い芸術家、家族連れなど、さまざまな人たちが自由に楽しく交流していました。夏には中庭でコンサートをしたり、ワークショップや展示会をしたりと、イベントスペースとして今後さらに楽しい企画を展開していく予定だそうです。

Marsのインスタグラム:@marsfrankfurt

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twitter : @nikonikokujila

 
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