晴れ渡る青空のもと、芝生の上で子供達が元気にボールを追いかけ、コーチが熱心に指導に当たっています。あちらこちらで笑顔があふれ、とにかく楽しそうな子供達と、同じように楽しみながら生き生きと指導するコーチ陣。これはフランクフルト唯一の日本人サッカースクール「FCFJ KSS」の練習風景です。
「子供の成長が見られるのが楽しい」と語ってくれたのはコーチの増嶋義己 (ますしまよしみ)さん。日本人サッカーチーム「FCFJ(※)」で活動している増嶋さんは、自分がサッカーを楽しむように子供達にもサッカーを楽しんでほしいと考え、数人の子供達にサッカーを教え始めました。それが今では約120名もの子供が所属するサッカースクールとなり、幼児から中学生までコーチ陣が連携して指導に当たっています。
入園前の幼児と年少(2~4歳児)の「親子deサッカー教室」では、新年度ということもあり途中ぐずってしまう子もいましたが、幼稚部の年長さんともなると颯爽とボールを蹴って紅白戦を楽しむ姿がたくましく、数年でこんなにも成長するのかと驚きました。学校以外で同年代の友達と運動できるのも魅力で、小学生の部では欧州中の日本人ジュニアサッカークラブが集う大会「ユーロJ Jr Cup」や遠征などにも参加できるそうです。
お父さんお母さんも一緒に楽しめる「親子de サッカー教室」
さらに今年3月からは保護者の要望に応じて、小学生対象に新しく3つのクラスを開設。平日の放課後に宿題や室内遊びができる児童館、地元サッカーチームでの活躍を支援するサッカーのドイツ語と戦略を学ぶドイツ語クラス、少なくなりがちな日本語環境を提供する日本語クラス。どれもまだ始まったばかりですが、家庭と学校以外で子供達のドイツ生活を総合的にサポートしてもらえるサービスとして期待が高まります。
「日本語だから親も子供も言葉の壁がなく参加できる」という保護者の言葉通り、日本語でのやり取りを通じ、安心してサッカーを楽しんでいる子供達の様子がうかがえました。一方、ドイツの学校に通う子供の保護者からは「運動しながら自然と日本語が使えるのがうれしい」との声。コーチ陣の細やかな声かけに応じて、伸び伸びと楽しみながらサッカーをしている子供達の姿が印象的でした。
楽しくボールを追いかけるうちに、サッカーらしいプレイが見られるようになる
いずれも初回体験無料とのこと。サッカーはしたいけどドイツ語が苦手、日本語環境を増やしたい、というお子さんにお勧めの日本人サッカースクールだと思いました。
サッカースクール:www.fcfj1997.de/schcool.html
新設クラス:www.km-learning.de
※ドイツニュースダイジェスト1029号(2016年6月29日発行)掲載
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。