ジャパンダイジェスト

この冬はボイレンで熱いお風呂を楽しもう

日に日に冬の訪れを感じる今日この頃。今年の冬もぜひそり遊びを楽しみたいなと思う半面、暖房費や電気代の高騰が怖いですね。今回はそんな寒い冬を乗り切るべく、本誌1163号でヴィンツェンツテルメをご紹介した際に名前のみ登場した、パノラマテルメ・ボイレン(Panorama Therme Beuren)をご紹介したいと思います。

スパとリゾートの街ボイレンは、バーデン=ヴュルテンベルク州シュトゥットガルト行政管区のエスリンゲン郡にあり、ニュルティンゲン(Nürtingen)の南に位置しています。ボイレンは、その地区の大部分(95.2%)がシュヴェービシェ・アルプ生物圏保護区に属しています。その大自然の中にあるのが、パノラマテルメ・ボイレン温泉。その歴史は500年ほど前までさかのぼり、1526年にボイレン市役所の下に公衆浴場が登場したのが始まりです。このお風呂のお湯は、市役所の地下に湧き出しており、治癒力があり悪を遠ざける力があると当時は考えられていました。

山の上にそびえる古城を眺めながら入浴を楽しめる屋外エリア山の上にそびえる古城を眺めながら入浴を楽しめる屋外エリア

「温泉」という名ではありますが、ここはドイツ。水着の着用は必須です。三つの屋内プールと四つの屋外プールでは、さまざまな水温のプールを楽しめます。日本人にはドイツの温泉は生ぬるく感じてしまいますが、ボイレン温泉の屋外プールには40度のお湯が入った水深80センチの小さな湯船も。温かいお湯にゆっくり浸かると血行も良くなり、疲れも飛んでいくようです。のぼせ防止のために「5分以上は入らないように」との注意書きもありますが、ついつい長居したくなりますね。クールダウン用の屋外冷水プールや、流れるプールも。屋外のプールからは、本誌1180号でご紹介した鷹たかじょう匠のいるホーエン・ノイフェン古城(Burg Hohenneuffen)を眺めることもできます。

さらに奥へ進めば、塩の洞穴や霧の洞穴という蒸し風呂があります。塩の洞窟は、湿度が32度と低めに設定されているので、サウナが苦手な方でも十分楽しめます。医学的な効果が期待できる海塩を使用しているので、気道や喉にも良さそうです。霧の洞穴は、実際にある同名の洞窟を模したインパクトのある内装や照明で、雰囲気のある蒸し風呂。これらの洞窟蒸し風呂は追加料金なしで利用でき、水着着用で楽しめるのもうれしいです。ただし、必ずタオルをおしりの下に敷くことを求められるため、大きめのタオルを持参しましょう。さらに追加料金を払えば、本格的なサウナエリアも利用できます(こちらは水着なしで入浴)。

基本料金で楽しめる蒸し風呂「霧の洞窟」基本料金で楽しめる蒸し風呂「霧の洞窟」

パノラマテルメ・ボイレンは、大人向けの休息とリラクゼーションを目的としているため、残念ながら6歳未満は入場ができません。小さいお子さんをお連れの場合は、本誌1163号でご紹介したヴィンツェンツテルメがおすすめ。寒い冬がやってきますが、ボイレンのお湯に浸かって元気に乗り越えましょう。

四季折々の自然を感じながらリラックスできます四季折々の自然を感じながらリラックスできます

パノラマテルメ・ボイレン:www.panorama-therme.de

フンドハウゼン エリ
大阪生まれ、東京育ち。2007年末よりシュトゥットガルト在住。Merz Akademie大学視覚コミュニケーション科卒。語学力を武器に、日本企業のリロケーションをサポートしながら、メディアデザイナーとしても幅広く活躍している。趣味はギターと読書。

 
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