シュトゥットガルト新聞(Stuttgarter Zeitung)は2003年に最先端の印刷技術を導入したことによって、ヨーロッパで最もハイテクな新聞社になりました。今回はそこを見学する機会に恵まれました。
建物に入ると、すぐに見えたのは、壁に貼られた世界各国の言論の自由を守る法律の抜粋。日本の憲法第21条も日本語でしっかりと書いてありました。
読者120万人と言われている同新聞は、社員1000人余り。今回訪問する前から、いかに国内外のニュースや最新の話題が365日、ドイツ全国に届けられているのかに関心がありました。
120万の読者を持つシュトゥットガルト新聞
毎日の仕事の流れはこのようになっています。朝11時までに仮テーマの選別→12時にトップ記事や見出しなど確定→13時30分に各ページのレイアウトを決め、見出しや内容の検討、コンピュータ上ですべての記事や写真の位置、大きさなどについてレイアウト→14時から編集開始→15時、記事の再確認、重複があるか否かのチェック、試作の完成、校正→18時30分までに最終調整→19時に印刷開始→00時50分まで部分的な再調整が可能→3時までに工場から出荷完了→6時30分から配達。
こうやって、毎日20時間のチームプレイによって、50トンの紙が新聞になり、私たちのポストに届けられます。
次に、印刷工場へ行きました。高さ17メートルの巨大プリンター12台が1列に並び、長さは延べ83メートル超。ジャンボジェット機よりも大きいという規模にまず圧倒され、機械が動き出すと秒速12メートルという速さに再び驚きました。印刷機にかけられた新聞はまるで川のように流れていき、すごいスピードで上がったり下がったり、まるでジェットコースターのようです!
印刷所へ入る玄関
印刷工場は意外とすっきりしていました。すべてがシステマティックに動いているのを見て、ドイツ的な合理性追求の精神に改めて感心しました。
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