ミュンヘンを訪れる観光客の多くは、キリスト教徒でなくても、二つの塔を持つフラウエン教会やマリエン広場の向かいにある聖ペーター教会を訪問することでしょう。今回は、この近くにありながら、あまり観光客が訪れない、おすすめの教会を紹介します。
ビュルガーザール教会の外観。周囲の建物の外壁に溶け込んでいます
一つ目は、カールスプラッツからマリエン広場に向かう歩行者天国、ノイハウザー通りに面したビュルガーザール教会です。独立した建物ではなく、商店が並ぶ建物の外壁の一部となっているため、教会とは思わず、通り過ぎる人がほとんどだと思います。カトリックの教会内には、キリストが死刑判決を受け、十字架にかけられ、命を落として十字架から降ろされるまでの13の場面が、絵画で描かれて提示されていることが多いのですが、これは、かつて文字を読めなかった市民への視覚的な教材でした。
聖ミヒャエル教会の内部。祭壇画にも天使ミカエルが描かれています
ビュルガーザール教会は2階建で、地上階には、それぞれの場面が、絵画ではなく大きな彫像で表現されています。立体的なので、よりリアルにその情景が迫ってくるのです。そして2階部分が礼拝堂です。立ち入り禁止になっていることが多いのですが、もし開いていたら、ぜひ上ってみてください。バロック様式の本当に美しい礼拝堂を堪能することができます。「礼拝中」という札がかかっていたら、写真を撮るためではなく、礼拝者として中に入り、しばし心を静めて、神の世界に思いをはせてみてはいかがでしょうか。クリスチャンでなくても大丈夫ですよ。
もう一つは、同じ通りにある聖ミヒャエル教会。こちらも隣の建物に連なっているのですが、入り口の上には、教会名の由来である天使ミカエルが悪魔を退治しているブロンズ像がありますし、上を見上げれば十字架があるので、ビュルガーザール教会よりは、分かりやすいと思います。中に一歩入ると、ショッピング街から一転して別世界。白と金が基調となったルネサンス様式の荘厳な会堂が広がっています。
ビュルガーザール教会内にある、キリストの遺体を十字架から取り下ろす場面を表した像
この教会が建設された16世紀には、イエズス会の神学校も併設されており、その全面積は、当時のミュンヘン市の約5分の1を占めていたそうです。その後、神学校が閉鎖されて今の大きさになったとのこと。この教会では月〜金の12時30~ 45分に、オルガン演奏と短いメッセージの時間があります(入場無料)。建物全体で包んでくれるオルガンの音色は、日常の喧騒を離れ、心を癒やしてくれますよ。
ちなみに結婚式場として人気なのは、ホテル・バイエリッシャーホーフの並びにある三位一体教会。小ぢんまりしたかわいい教会です。
イエス・キリストに出会って、声楽専攻から牧師に転身。2022年よりミュンヘン日本語キリスト教会牧師。今でも少女マンガ、オペラ、ダンスは大好きです。 www.muc-japan-christ.com/



インベスト・イン・ババリア
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