ジャパンダイジェスト

欧州ジョーク集

外国生活を楽しむのなら、まずは現地のジョークを覚えるにかぎる。笑いのツボさえ判れば自然と現地人の性格もわかるし、トラブルも笑いでごまかせるかもしれない。いわば、笑いは世界の共通語だ。それでは欧州の主要3カ国をテーマにしたジョークのお披露目会、始まりはじまり。(ニュースダイジェスト3国編集部)


ドイツ

生活編

トイレ生活ジョーク① 病院にて
患者:先生、先生! 私は毎朝7時に大便が出ます!
医者:おぉ。それは大変結構なことじゃないですか。
患者:でも、先生。私の起床時間は7時半なんですよ!

生活ジョーク② 朝市にて
リンゴ買い物客: おばちゃん、これはドイツのリンゴ?あれも本当にドイツのリンゴ?
店のおばちゃん:あんたリンゴを食べたいのかい。それともリンゴと会話でもする気かい。

解説ドイツ人は皮肉屋。日常生活でもニヒルな笑いを浮かべたドイツ人の皮肉な発言が飛び交っている。そして、ドイツ人というと真面目なイメージが強い。真面目すぎる面があることはドイツ人も自覚しているので笑いのツボになる。一方、自分に興味のないことにはあっさり「どうでもいいよ」という態度をとるのもドイツ人。リンゴのジョークでも、産地にこだわる真面目なお客さんと、味が良ければ産地は関係ないと考えるいいかげんなドイツ人の二面性がかいま見られる。

飲み屋編

ビール・ジョーク① パブにて
ビールケルシュ派、アルトビア派、そしてピルスナー派の3人がキツーイ仕事の後、一杯やろうと飲み屋で会う。ケルシュ派は冷たい「ドーム・ケルシュ(Dom-Kölsch)」を、アルトビア派は、なにやらデュッセルドルフのまずい酒を(アルト・ビールのこと)、そしてピルスナー派はただの水を注文した。
ビールを注文した2人:君はなぜビールを注文しなかったのかね?
ピルスナー派:君らが本物のビールを飲まないなら、私も飲まないよ。

ビール・ジョーク② 自宅にて
ハンス君は宿題に追われている。
ハンス:パパ、ここの文章ってどういう意味?
──『家の中にビールはありません』
するとお父さんは急に「う~ん」と苦しげに唸って言った。
父親:これは勉強どころじゃない。これは……一大事だぁ!!!

解説ケルシュはケルン、アルトビアはデュッセルドルフ、ピルスナーはブレーメンの地ビール。ドイツは5000種類以上のビールが生産されるビール王国だ。それゆえにビールに対するこだわり、愛着は相当のものである。

スポーツ編

サッカー・ジョーク① 小学校にて
ビール先生:頭文字がBから始まる有名な人を3人挙げましょう。
生徒:バラック、バスラー、ベッケンバウアー!!
先生:あなたは今までに、バッハとか、ベートーベン、ブラームスという名前を聞いたことがあるかしら?
生徒:補欠選手に興味はありません!

サッカー・ジョーク② 小学校にて
新学期の初日、先生は生徒達と早く仲良くなりたくて、それぞれに自己紹介をさせました。
生徒1:私の名前はナタリーです。私は11歳で、パパは郵便屋さんです。
生徒2:僕の名前はペーター。10歳と6カ月。僕のお父さんはエンジニア。
生徒3:僕はヤンです。11歳です。僕のパパはゲイ・バーのストリップダンサーです。
ヤン君の自己紹介にびっくりした先生は休憩時間にヤンを呼び出し、お父さんの職業が本当かどうかと聞いてみると、ヤンは顔を赤くして答えます。
ヤン: 僕のパパはサッカー選手で、オランダ代表として試合に出てるんだ。でもそんなこと、恥ずかしすぎて言えないよ。

解説ケルシュはケルン、アルトビアはデュッセルドルフ、ピルスナーはブレーメンの地ビール。ドイツは5000種類以上のビールが生産されるビール王国だ。それゆえにビールに対するこだわり、愛着は相当のものである。

フランス

生活編

サウナ生活ジョーク① サウナにて
米国人と日本人とフランス人の3人がサウナに入っていた。すると突然、米国人の体の中から電子音が響いてきた。
米国人:実は、私の体には小型のポケベルが内蔵されています。
今度は、日本人から電子音が聞こえてくるので見てみると、彼が手のひらを耳に当てて電話をしている。
日本人:私の手の中には、小型の携帯電話が埋め込まれています。
そんな2人を見ていたフランス人は、あわててトイレに行って、おしりにトイレットペーパーの切れ端を付けて戻ってきた。
フランス人:今、僕もファックスを受け取った所です。

生活ジョーク② 日系企業にて
電球事務所の電球が切れたので、会社の社長はフランス人従業員に帰宅前に電球を交換するように通達した。しかし、翌朝になっても電球は取り代えられていなかった。
社長:なぜ電球を代えなかったのかね?
フランス人従業員: 誰が交換すべきか話し合いになったのですが、誰も、電球を交換するための賃金はもらっていないことが分かったので、交換しませんでした。

解説技術大国の日本と比べて、フランスの技術水準は3年分日本に遅れていると言われている。日本では既におなじみの、光ファイバーによるインターネット高速接続も2008年から始まったほど。そのわりに、フランス人は見栄っ張りなので仲間はずれになることを極端に嫌う傾向がある。しかも、ケチなくせに権利の主張が激しいので、ストライキもよく起こす。

政治編

政治ジョーク:フランス・ベルギー電話会見にて
ミッテランミッテラン大統領時代。当時のベルギー国王は、フランスにはびこるベルギー人をバカにしたジョークに嫌気がさして、ミッテラン大統領に提案をした。
ベルギー国王:ミッテランさん、たまにはおバカなことをやってベルギー人を楽しませてくれませんか?
ミッテラン:分かりました、やってみましょう。
そう言って、ミッテランは砂漠のど真ん中に巨大な橋を建設しました。このおバカぶりにベルギー国王は喜び、早速ミッテラン大統領に電話する。
ベルギー国王:いや~楽しませてもらいました。もう橋は壊してもいいですよ。
ミッテラン:それはなによりです。でも橋は釣りをしに来たベルギー人が帰ってくれるまで壊せません。

解説フランスでは、政治家などの有名人の顔に似せたマペット(操り人形)を使ったニュース番組「Les Guignols de l' info(レ・ギニョル・ドゥ・ランフォ)」が有名だ。フランスの現大統領はサルコジ氏だが、12年も大統領を務めたシラク氏やミッテラン氏は、いまだにこのギニョルによく登場する程の人気者。フランスには、英国や日本のような芸能やスポーツを中心としたタブロイド紙が少なく、どちらかというと政治家などを皮肉った風刺新聞の方が好まれている。だから、フランス人のジョークにはよく政治家の名前が登場する。

民族編

ブロンドブロンド・ジョーク5連発

①ブロンドが使ったパソコンの判別方法は?
パソコン画面に修正液の後がある

②月曜日の朝、会社でブロンドを笑わす方法は?
金曜日の夕方にジョークを言う

③ブロンドの才女と宇宙人の共通点は?
噂は良く聞くけど、誰も見たことがない

④戦争でブロンドから手榴弾を投げられたらどうするか?
安全ピンを抜いて、投げ返す

⑤なぜ、ブロンドのおでこは青いのか?
「私ってばかね」っておでこをいつも叩くから

ベルギー人ジョーク
好きなモノを叫んで飛び込むと、それでいっぱいになるという魔法のプールがあった。ドイツ人が「ビール」と叫んで飛び込むと、プールはビールでいっぱいになった。フランス人が「ワイン」と叫んで飛び込むと、プールはワインでいっぱいになった。日本人が「サケ」と叫んで飛び込むと、プールは日本酒でいっぱいになった。そして、ベルギー人はあれこれ考えてから、勢いよく走り出したが、石につまずいてしまい「クソ!」と叫びながらプールに飛び込んだ。

解説北欧や米国に比べてフランスには、ブロンド女性が少ないので、フランス人男性にとってのブロンドのイメージは、ハリウッド映画やポルノ雑誌に出てくるグラマラスな女性。だから「ブロンド=尻軽女=おつむが弱い」となるのだ。またフランスには外国人を小バカにしたジョークが多く、ベルギー人はその対象になることが多い。そんなことから、このブロンド・ジョークもベルギー人に置き換えて使われることもある。

イギリス

生活編

生活ジョーク:紅茶のマナー
サウナ日本人の駐在員が英国人貴族の家庭に招待された。まだ渡英したばかりのその駐在員は、英国式のテーブル・マナーを知らないことを大変気にしていた。そこで彼は、席の隣に座った英国人の仕草をとりあえず真似することでこの場を乗り切ろうと考えた。
招待された家では、まず紅茶が出された。彼の隣に座った英国人はその紅茶が入ったカップを少し傾けて、ソーサーの上に数滴こぼした。そこで日本人も、全く同じようにソーサーの上に紅茶を数滴こぼした。
次に、その英国人は独特の優雅な仕草でソーサーに今度はミルクをこぼした。これも日本人は真似して、優雅な仕草でソーサーにミルクをこぼした。
続いて英国人は、砂糖をソーサーに振り掛けた。日本人もこの動作を完璧に真似た。
最後に、英国人はそのソーサーを床に置いた。そのすぐ近くには、猫が横たわっていた。

解説英国人は、世界的にジェントルマンと認識されており、ここでも英国人独特の上品な作法がテーマとして扱われている。さらに何事においても真面目で真似上手と評判の日本人が登場することで、喜劇性に花を添えている。ちなみに、英国のジョークの中では、「R」と「L」の発音の区別がつかない日本人も頻繁に取り上げられる。例えばElection(選挙)とErection(ペニスの勃起)の違いなど恰好のネタとなるのだ。

飲み屋編

美しい女性とのスキンシップ
バーでロンドンの高級バーに、とても美しい女性が現れた。既にひどく酔っ払っていた彼女はカウンターにいた店員に近付き彼のヒゲを片手でなでながら聞いた。
女性:あなたがこの店の店長なの?
店員:違います。私はバイトとして働いているだけです。
その美しい女性は、今度は両手で彼のヒゲを優しくさすりながら次の質問を投げ掛けた。
女性:では店長に会わせてもらえるかしら?
美しい女性を前にして興奮した店員は、しどろもどろの口調になりながら答えた。
店員:ほ、ほ、本日、店長は休暇をいただいております。
女性:それでは伝言をお願いできるかしら。
店員:も、もちろんです。
トイレットペーパー女性は、店員の頬を艶かしい動きでなで出しながら甘い声でそっとささやいた。
女性:女子トイレにトイレットペーパーが切れているから補充しといてって言っといて。もう二度と手で拭きたくないから。

解説近年の英国では、若い女性の飲酒問題が取り沙汰されている。パブやバーなどで限度を超えてお酒を飲んだ挙句、救急車で運ばれたり、性病にかかったり、暴力事件や強姦事件に巻き込まれるといった事件が後を絶たないため、国会でも議題に挙げられているほどだ。また現地の日本人女性の証言によると、英国人女性の多くがトイレで用を足した後も手を洗わないのだという。

英国王室編

皇太子と魔女
魔女チャールズ皇太子が家の車庫に車を入れようとしていたら、誤って女王の愛犬をひいてしまった。彼は既に英国民全体を敵に回しているというのに、この事件が発覚して女王にまで嫌われてしまったらもう生きていけない、と思った。そこで彼はその犬の遺体を持って、願いを何でも叶えることができるという魔女のところへ赴いた。
チャールズ皇太子:この犬の命を取り戻すことはできますでしょうか?
魔女:さすがの私でも、死んだ者を生き返らすことはできない。ほかの願いであれば、何でも叶えてあげましょう。
チャールズ皇太子:私はかつて英国でもっとも美しい女性といわれたダイアナと結婚していました。でも間もなく離婚しまして、その後彼女は事故で死にました。そして今はカミラという女性と再婚して幸せに暮らしています。ただ、彼女の顔はとても醜いのです。カミラを、ダイアナと同じくらい美しい女性に変えることはできますでしょうか。
魔女:それはいくらなんでも無理でしょう。犬の命を取り戻す方がまだ簡単だと思います。

解説国民的な人気を誇ったダイアナ妃という美しい女性を妻として持ちながら、カミラという女性と不倫を続けていたチャールズ皇太子。やがてダイアナ妃と離婚し、さらには彼女が不運の事故死を遂げたことで、チャールズ皇太子は国民全体を敵に回すことになった。その後、彼は不倫相手だったカミラと正式に結婚するに至るのだが、カミラにはダイアナ妃ほどの華やかさはない。国民はどうしても、ダイアナ妃の残像を消すことが出来ないのだ。だからカミラはいつも損な役回りを受け持つことになる。ちなみに、英国人は王室をネタにしたジョークが大好き。日本では考えられないが、女王や皇太子が風刺画に描かれたり、お笑い番組のネタに使われたりする。

欧州ジョークを作るためのキーワード

ジョークとは、普段の生活の中で生まれてくる。それは、政治や経済であったり、民族問題だったり、芸能やスポーツの話題だったりと色々である。外国生活で語学に慣れてきたら、下記のステレオタイプを使って自分だけのジョークを作って活用してみよう。

英国 ジェントルメン、貴族、スマート、英国王室、女王、料理がまずい
フランス 仕事をしない、芸術、浮気、ワイン、料理がうまい、天の邪鬼
イタリア シエスタ、身振り手振りが大げさ、パスタ、美人、女たらし、サッカー
スペイン お祭り好き、闘牛、フラメンコ、酒好き、情熱的、ラテン
ドイツ 几帳面、真面目、ソーセージ、ビール、ナチス、ユダヤ人、法律を遵守する
ロシア 旧ソビエト、社会主義、国への忠誠心、堅物、ウォッカ、極寒
中国 共産主義、歴史がやたら長い、世界最大の人口、模倣商品、中華街、世界中にいる、迷信を信じる
インド マハラジャ、ターバン、紅茶、すぐ踊る、カレー、映画配給
日本 技術大国、残業大国、マンガ・アニメ、名刺、カメラ、お金持ち、集団主義
米国 世界の警察、英雄、裁判大国、合衆国大統領、ハリウッド、派手好き

[例]
タイタニック豪華客船タイタニックが沈没し始め、船長はまずは女子供を救命ボートに乗せられるように、各国の男性客に指示しに回った。
英国人へ:あなたが英国人なら、レディー・ファーストですよね。
米国人へ:あなたが、救命ボートを譲れば英雄になれます。
フランス人へ:早く救命ボートに乗ってください。
イタリア人へ:救命ボートを女性に譲れば、もてますよ。
ドイツ人へ:救命ボートを譲るのが、この船のルールです。
日本人へ:みんな救命ボートを待ってますので。
中国人へ:中国のことわざで「待てば幸ある」と聞きました。


海外在住だからこそ見えてくる日本人像

第二次世界大戦以降、日本は急成長を遂げ、技術大国、経済大国と世界から一目置かれる存在となった。しかし、その陰には日本人の勤勉さと忍耐強さがあるのだが、時によってかっこうのジョークのネタとなる。海外にいればこそ、見えてくる日本人像を基に欧米人を笑わせてみよう。

日本企業で休暇を取るには
東京の企業に勤めるフランス人のフランソワが、上司に休暇届を出した。
休暇届フランソワ:明日1日お休みをください。
課長:まず、後々問題にならないように以下のことを確認しておこう。1年間は365日で52週ある。週休2日制なので、それを差し引くと261日(=365-(52×2))となる。1日の労働時間は8時間なので、24時間のうち16時間は仕事をしていないことになる(261×(16/24)=174)。つまり87日(=261-174)になるわけだ。お昼休みは1日1時間なのでさらに46日(=365×1/8)分引くと41日(=87-46)。君は毎日30分はコーヒーブレイクをするので23日(=365×0.5/8)分引く、そうすると残りは18日(=41-23)。1年に2日は病欠しているから、残り16日(=18-2)。1年の祭日は7日あるので、残り9日(=16-7)。我が社は、有給が8日あるので、残りは1日しかない。君はその貴重な1日を休むと言うのかね?

日本人を怒らせる方法とは?:サミットにて
中国:「日本人を怒らせたいのだが、良い案を思いつかない。潜水艦で日本の領海を侵犯しても怒らないし」
韓国:「我が国は、竹島を占領しているが、W杯日韓共催は実現した」
ロシア:「北方領土を返さなくても怒らない」
北朝鮮:「では、我々が核ミサイルをぶち込んでみましょう」
米国:「いや、それはすでに実践済みだ」
5カ国:「一体どうすれば……」
テレビのニュース:「愛知万博で、入園者の弁当の持ち込みを禁止したところ、日本国民は大激怒、小泉首相まで出てくる騒ぎとなりました」
5カ国:「えーーーーー!」

解説このジョークは、中公新書ラクレから出版されている「世界の日本人ジョーク集」で紹介されているジョークを少しアレンジしたもの。日本式休暇計算式のジョークは、注意深く見てみると、お昼休みとコーヒーブレイクの計算が少し強引なのだが、日本人が寝る間も惜しんで仕事をしているという考えに違いはない。一時期、欧米で日本のオーバーワークぶりが大々的に報道され「カロウシ(過労死)」という言葉は、現在外国語の辞書にも外来語として収録されているという。
 
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