ジャパンダイジェスト

旅ールのすすめ - ビールに会いに旅に出よう

山片 重嘉コウゴ アヤコ 1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。ビール好きが高じて2008年から1年半、ミュンヘンで暮らす。旅とビールを組み合わせた“旅ール(タビール)をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ビアジャーナリストとして『ビール王国』(ワイン王国)、『ビールの図鑑』(マイナビ)、『Coralway』(日本トランスオーシャン機内誌)など、さまざまなメディアで執筆。 www.jbja.jp/archives/author/kogo

この夏はドイツの海で人魚と戯れる

今年の休暇はドイツ夏の楽園、リューゲン島で過ごすのはいかがだろうか。リューゲン島はバルト海に浮かぶドイツ最大の島で、高級リゾート地として知られている。美しい砂浜や白亜の崖、古代樹の立ち並ぶ世界遺産の自然公園もあり、ダイナミックな自然と野生動物の宝庫だ。サイクリングやクルーズも人気だが、一番のぜいたくは浜辺でかご型のベンチ(シュトラントコルプ)に寝そべり、海風を感じながら飲むビールだろう。

島内にあるインゼル醸造所は、ビールの国際大会でメダルを複数獲得している注目の醸造所。創業者であるマルクス・ベルベリッヒ氏は、島の対岸にあるシュトラールズントで醸造責任者を17年間務めたベテランで、44歳の時に独立してインゼル醸造所を立ち上げた。その後、ベルギーと米国から経験豊富な醸造家が合流。国境にとらわれない独創的なビアスタイルや、今ではもう知る人の少ない古典的な製造法などを研究し、唯一無二のビールを醸造している。

厳選された素材を用いるのはもちろんのこと、発酵には一層の手間を惜しまない。酵母は2種類以上のものを使用。1回目のメインとなる発酵は空気にさらされる浅いオープン発酵タンクで、2回目の発酵は閉鎖された熟成タンクで行われる。さらにボトル詰めの際に糖類や酵母を加えることで、ボトル内で3回目の発酵と熟成が進む。これにより細微な炭酸がビールに溶け込み、まろやかな舌触りと豊かな風味が生まれる。ボトルは天然包装紙で完全に包み、日光による劣化を防いでいる。

「Meerjungfrau」は、ドイツ語で人魚を意味するビール。2種類の乳酸菌と、ドライに仕上がる特別な酵母を使用し、乳酸発酵によるエレガントな酸味と、辛口のシードルのようなフルーティーさを感じる。一口飲めば、凝り固まった全身の筋肉が解れるよう。夏の日差しの下、浜辺でのんびり人魚と語り合おう。

https://insel-brauerei.de

vol.90
Meerjungfrau

Meerjungfrau

 
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