6月6日(火)~11日(日)まで、日本映画祭「ニッポン・コネクション」がフランクフルトで開催されました。23回目を迎える今年、約100本もの短編・長編映画の上映をはじめ、60以上ものワークショップや講演会などの多彩なプログラム、飲食の屋台に工芸品等の販売まで、日本の文化、食、芸能を存分に楽しめる6日間となりました。
満員御礼続出の人気で、にぎやかな雰囲気のメイン会場
日本で今年上映されたばかりの映画「マンホール」や、一昨年のカンヌ映画祭で賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」、ほかにもアニメ映画から短編作品まで幅広いジャンルの作品が上映されました。チケットは売り切れ続出の盛況ぶり。日本からも多くの映画関係者やアーティストが来独し、世界各国から100名を超えるゲストが参加しました。
オープニングセレモニーでは、地元の日本舞踊家・西川 扇夢二 さんと生徒の皆さんが日本舞踊を披露し、映画祭の幕開けを華やかに彩りました。また「ドライブ・マイ・カー」の主要キャストを務めた俳優の三浦透子さんのトークショーをはじめ、地元の料理教室AtelierWabi Sabiによる和菓子教室、茶道やマンガワークショップ、パネルディスカッション、書道や沖縄の獅子舞のパフォーマンスなど、充実したプログラムで盛り上がります。
地元の日本舞踊家・西川扇夢二さんと、日本から参加した箏奏者・大川義秋さん
KONO Gelatoの自家製ジェラートやUMAKIYAの和牛ピザ、Tokyo Yataiのかき氷など、おいしい日本食も豊富。フッター・ステファニーさんの漆工芸やWAKIYAの風呂敷などの販売も行われ、会場にいるだけで日本らしい雰囲気が楽しめます。私が訪れた日にも、来場者はもちろんスタッフや映画関係者たちで活気に溢れ、にぎやかな雰囲気でした。
また会場では、日本から来られた箏奏者の大川義秋 さんにもお会いすることができました。マイン祭には何度も参加されている大川さんですが、映画祭への参加は初めてとのこと。「日本らしさを自身の音で表現し、お客さんたちに分かりやすく伝えられたらうれしい」と語ってくれました。その言葉通りの素晴らしい演奏に加え、大川さんのオリジナル曲に合わせて西川扇夢二さんが創作舞踊を披露。音と踊りでドイツの観客を魅了していました。最終日の着物ファッションショーでは、高野恵美子さんの個性豊かで美しい着物の着こなしが披露され、こちらも入場が制限されるほどの人気でした。今年の来場者数は、過去最高の1万8500人超え。大成功のうちに幕を閉じました。
高野恵美子さんによる着物ファッションショー
ニッポン・コネクション:https://nipponconnection.com
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twitter : @nikonikokujila