「日照時間が短く、ビタミンD不足による冬季うつになりやすい」とドイツ在住の先輩方から聞いて、恐れていたドイツの冬。なんだか元気が出ないな……という方も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人です。寒さも相まって引きこもりがちになってしまうのですが、今回は以前から気になっていたフランクフルト動物園(Zoo Frankfurt)へ行ってきました。
フランクフルト動物園は中央駅から電車で10分とアクセスも良好。訪れた平日は待ち時間もなく、のびのびと回ることができました。敷地面積は13ヘクタールで、どこか懐かしさを感じるレトロな動物園です。ライオンやキリンなどの大型動物をはじめ、ペンギンやアザラシなどの南極の動物たち、ミーアキャットやカワウソなどの小型動物、はちゅう類や昆虫。さらに小さな水族館もあり、450種4500頭以上の動物たちが、それぞれの生息環境に近い状態で飼育されています。自然の中で陽気に暮らす動物の背景には、フランクフルトの高層ビルが見え、なんだか大阪の天王寺動物園を彷彿とさせます。
お行儀良く列に並んで飼育員さんを待つアルパカの兄弟
柵が最小限にしか設置されていないため、動物たちを気軽にスマートフォンで撮影できるので、写真や動画を撮る手が止まりません。どこにいるのかなあ……と奥を探していると、実は真近にいたりするのでびっくりします。フラミンゴもクジャクも、日本のツルも優雅に放し飼いされています。11~15時半には動物たちのお食事タイムもあり、活発に動いている様子が見られました。お目当ての動物がいれば、事前に公式サイトでお食事タイムをチェックしておくと良いでしょう。飼育員さんはとてもフレンドリーで、エサやりをしながら健康チェックを行いつつ、来園者に動物の特徴や個性を紹介をしてくれました。なかでも人気の類人猿舎では、「Mensch」(人間)として観客自身が展示される側の気持ちを体験するコーナーもあります。その先には、人間に最も近いといわれているボノボが暮らしています。
ごあいさつの上手なカワウソ。こんなに近くまで歩み寄ってきてくれます!
愛嬌たっぷりのかわいい動物たちにトキメキが絶えず、ずっとスマホのカメラを起動していたので、100%満タンして行った充電はあっという間に2%に。ポータブル充電器、またはカメラを持っていけば良かったなと思いました。室内展示は上着を脱ぎたくなるほど温かいので、寒がりさんも安心です。
小さな水族館ではベンチに座り、時間を忘れて水の生き物たちを鑑賞
ちなみに1年以内にフランクフルトに引っ越してきたという方なら、役所で住民登録の手続きの際に受け取った冊子に、動物園の無料入場券が付いています!お手持ちの方はチェックしてみてください。寒い冬が終われば、春は多くの動物の赤ちゃんが誕生する季節。そして夏には動物たちが無邪気に水浴びをする姿が見られるそうなので、季節ごとに訪れたいと思います。気分転換したいときやリラックスしたいとき、自然と動物に癒されにぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
1992年生まれ、岡山県出身。B型。転職のため2023年4月よりフランクフルトに移住。休日は家に引きこもりがち。現在の目標は出不精の克服。将来の夢は、愛犬と欧州50カ国を巡ること。