夏に向けて、フランクフルトの市内各所ではストリート・フェスティバルが開かれます。週末ごとに、どこかしらの通りで屋台が立ち並び、近所はもちろん、市内各地から人が集まります。今回は、5月と6月に開かれたストリート・フェスティバルと、8~9月に開催予定のお祭りをご紹介します。
ベルガー通り祭りの特設ステージ。最前列で音楽の生演奏を聞く子どもたち
毎年5月末から6月上旬の早い時期に開催されるのが、ベルガー通り祭り(Berger Straßenfest)です。全長約2.5kmのベルガー通りの中でも、ホーエン通りからベートマン公園までのアンダー・ベルガー通りで開かれます。おしゃれな店が多い地域だけあって、地元のかわいい雑貨や洋服を売るショップが路上販売をしたり、いつも以上にたくさんの種類のケーキを提供するカフェなど、ローカル店の出店が魅力的でした。また、ドイツの祭りでは定番のソーセージとビールの屋台や、フランクフルト名物アップルワインのお店、ブラジル、トルコ、インド、イタリア、中国など、国際都市らしい各国料理の屋台も多く、好みの料理を買って歩きながら食べたり、テラス席で家族や友人同士おしゃべりをしながら、料理を味わうことができました。3カ所の特設ステージではライブコンサートが開かれており、飲食しつつ、音楽の生演奏を楽しむのも一興です。また、観覧車やメリーゴーラウンドなどのミニ遊園地もあり、子ども向けのイベントやブースが多いのも印象的でした。
イタリアンウィークでディップの食べ比べ
続いて6月3~12日に開催されたフレスガッセ・フェスティバルをご紹介します。アルテオペラから証券取引所通りまでのグローセ・ボッケンハイマー通りは、フランクフルトの中でもとりわけレストランや総菜屋が並ぶ地域で、「食いしん坊通り(Fressgass)」の愛称で親しまれています。そんなグルメな通りのお祭りは、カクテルスタンドやワインテラス、シャンパンやおつまみブースなど、お酒と軽食がメイン。通りの延長にあるハウプトヴァッヘでは、イタリアンウィークと題してイタリア食材を提供するイベントも開かれており、フレスガッセから続くグルメイベントとして大盛況でした。高級ブランド店や金融街が近いことから、こちらは大人向けのお祭りという印象でした。
家族で楽しめるおしゃれな雰囲気のベルガー通り、グルメなフレスガッセと、それぞれの特徴と地元の商店を楽しめました。夏に向けて、今後も市内各地でこうしたお祭りが開かれるので、屋台の食事を味わったり、ローカルな商店を覗いてみたりと、気になる祭りでそれぞれの地元の良さを発見してみてはいかがでしょうか。
ストリート・フェスティバルのスケジュール
8月7〜12日: Bernemer Kerb(Bornheim, Johanniskirche)
8月14〜17日: Sachsenhäuser Brunnenfest(Sacksenhausen, Paradiesplatz)
8月28日〜9月1日: Berger Markt(Bergen-Enkheim Marktplatz)
9月5日: Brückenwall(Sacksenhausen, Brückenstrasse~Wallstrasse)
9月12日: Leipziger Strassenfest(Bockenheim, Leipzigerstrasse)
9月19日: Rotlintstraßenfest(Nordend, Rotlintstrasse)
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。