冬時間になり、暗くなるのが早くなってきました。それと同時に夏の間のアウトドアライフから一転、コンサートに出かけたくなる季節ですね。ミュンヘンはコンサートもオペラも充実しているので、毎年冬の楽しみにしている方も多いことでしょう。
オペラ座の外観
バイエルン州立オペラ座では、毎晩のようにオペラやバレエの公演が行われ、年間60万人の観客を集めています。さらにオペラ座の建物内部を見学できるガイドツアーも時々行われており、今回はそちらに参加してきたのでレポートします。
ギリシャ建築を思わせる美しいオペラハウス。オープンしたのは1818年で、その後爆撃などを受けながらも改装され、今に至っています。オープン当時は、欧州最大の歌劇場だったそうで、今もなお700平方メートルという舞台の広さは世界最大とのこと。座席数は2101席です。
歌手やバレリーナなど、舞台上で活躍している人々やオーケストラのほか、オペラ座の舞台裏では、とても多くの人が働いています。その数全部で1000人以上! 舞台美術、コスチュームをはじめ、オフィス関係の仕事もたくさんあるのだとか。バイエルン州立というだけあって、バイエルン州とミュンヘン市が助成金を出しているので、これだけ大きなプロジェクトを賄えるのですね。その恩恵を受けている私たちは幸せ者です。
建物の裏側にあるガイドツアーの入り口
オペラ座の朝は思っていたより早く、8時には始まるそうです。午前中には、今後上演される作品の舞台美術の設営、ライトの確認などが行われます。舞台の背後には、舞台と同じかそれより大きいくらいの作業スペースがありました。14時になるといったんそれらの舞台装置を取り外し、今度はその日の演目の舞台設営に取り掛かります。これを毎日やるのだから大変です。私たちが見学したときは、ちょうど舞台装置を入れ替えている最中でした。ライトも舞台装置も、もし落ちてきたら大けがになりそうです。そのため、公演の際にも万が一事故や火事が起こっても対処できるように、舞台の両端には消防士の席が用意されています。そのような配慮のもと、毎晩の公演がなされているのだと認識を新たにしました。
豪華なロビー
ほかにも舞台装置を動かす仕組み、背景美術が収められている倉庫、プロンプター(舞台上の歌手に歌詞と歌い出しのタイミングの合図を出す人)の席などを見学しました。また自分では絶対に買えない舞台真正面のボックス席にも座らせてもらい、そこから舞台を眺めることができて大満足でした。
バイエルン州立オペラ: www.staatsoper.de
イエス・キリストに出会って、声楽専攻から牧師に転身。2022年よりミュンヘン日本語キリスト教会牧師。今でも少女マンガ、オペラ、ダンスは大好きです。 www.muc-japan-christ.com/