EU市民に対するハルツ4給付拒否に合法判決
欧州裁、「受給には職探しが前提」
ルクセンブルクの欧州裁判所(EuGH)は11日、ドイツ国内で失業中の欧州連合(EU)加盟国出身者に対し、就職活動をしていない場合は生活保護を給付できないとする判断は合法との判決を下した。ヴェルト紙が伝えた。
同判決は、ライプツィヒ在住のルーマニア人女性(25)が起こした訴えに対して下されたもので、この女性は2010年以降、息子とともに同市内にいる自身の姉妹の元に身を寄せており、これまで一度も就業したことがなく、また職業訓練を受けたこともない状態だったという。この女性が長期失業者向け生活保護ハルツ4の申請を行ったところ、同市の就職斡旋所はこれを却下。同件は社会裁判所から欧州裁判所に回され、判断が仰がれた。
連邦政府は同判決に対し、歓迎の意を表明。政府のエツォグツ移民問題担当官(社会民主党=SPD)は、「この判決により、就職斡旋所が明確な論拠を得られたことは良かった」と言明した上で、「個々の事例に対する細心の配慮が必要で、厳しい審査を設けることで誰かが損害を被ることがあってはならない」とも述べた。