私の暮らすデュッセルドルフの街でも、待ちに待ったクリスマスマーケットがオープンしました! 市内中心部で複数のテーマで開催されているので、今回はその見どころをご紹介します。
まずは市庁舎前の「Handwerker Markt」へ。ここは定番のグリューワインやソーセージの屋台はもちろん、ドイツの伝統的な手工芸品が並んでいるのが特徴です。キリスト生誕劇を表現する等身大の彫刻や、ガラス吹き職人や鍛冶職人が作業する様子を見学しながら、オーナメントやキャンドルなどのクリスマス用品を探しましょう。迫力満点の大きなツリーとメリーゴーランド(100年前から現役だそう!)もありますよ。
伝統的な雰囲気抜群!市庁舎前のクリスマスマーケット
続いて「Burgplatz」へ。ひときわ目を引くのは、高さ55メートルを誇る観覧車。8人乗りのゴンドラが回る、欧州で最も大きい移動式観覧車の一つです。頂上からは旧市街、ライン川、対岸のオーバーカッセル地区まで、クリスマスシーズンならではのパノラマを眺めることができます。すぐ脇に立つ屋台はフランス・アルザス風。ブルーベリーのグリューワインやフラムクーヘンなどが楽しめます。
続いてKönigsalleeの端、「Corneliusplatz」へ。期間限定でオープンする野外スケートリンクは、子どもから大人まで大人気。靴やヘルメットはレンタルできるので、手ぶらでOKです。リンクの脇には2階建ての山小屋「Die Füchschen Alm」が立っています。子ぎつねがトレードマークのFüchschenは、デュッセルドルフ名物アルトビールの老舗醸造所。ビールはもちろん、日替わりスープやグラーシュなどの温かい食事をいただくことができます。
そりに乗って登場した聖ニコラウス
ほかにもKönigsalleeの並木道や、「Kö-Bogen」、「Schadow Straße」でもマーケットが開催されています。いずれも市内中心部に位置しているため、ショッピングをしながら徒歩でクリスマス市巡りが楽しめるのもデュッセルドルフならでは。この時期は小売店のショーウィンドウも趣向を凝らしていて必見です。
またクリスマスマーケットでは、生演奏や合唱、スペシャルゲストが登場することも。昨年は12月6日の聖ニコラウスの日、自宅近くの小さなクリスマスマーケットにそりに乗った、サンタクロースの起源といわれる聖ニコラウスがやってきて、子どもたちにお菓子を配ってくれました。初めて見る本物の聖ニコラウスに、人の形をしたパン「Weckmann」を手渡してもらったうちの娘。とても驚いていましたが、1年たった今も覚えているくらい印象に残る出来事だったようです。
Burgplatzのカップは観覧車のイラスト入り
クッキーやシュトレンを焼き、プレゼントやツリーの準備をして、家族や友人とクリスマスマーケットに出かけて……。当日だけでなく、このクリスマスを待ちわびる時間こそがドイツの伝統であり、クリスマスの楽しみであると感じます。皆さんも、良いクリスマスをお過ごしください!
出版社勤務ののち、夫の駐在に伴い2019年7月に渡独。現在は、デュッセルドルフ生まれの2歳の娘の子育てに奮闘中。趣味はライン川での散歩と、パンやお菓子を焼くこと。