ジャパンダイジェスト

子ども博物館でワークショップ付き誕生日会

フランクフルトの旧市街には、子ども博物館「Junges Museum」があります。これまではHauptwache駅の中2階に「Kinder Museum」という名前で展示をしていましたが、昨年からレーマーにある歴史博物館内の新館に移転しました。

地上階は歴史博物館と共通のエントランスになっており、その上の階から始まる「Junges Museum」では季節ごとに変化する企画展が開かれています。また最上階には、ワークショップや誕生日会を開くことができるスペースがあります。

Junges Museumは歴史博物館の中にあるJunges Museumは歴史博物館の中にある

先日、私もここで子どもの誕生日会を開きました。古き良き時代のキッチン体験や20世紀初頭の薬局職業体験、活版印刷、木版画からデジタル写真編集、肖像画やスケッチの絵画教室など、さまざまなプログラムから気に入ったものを選び、誕生日のお祝いとともにワークショップが行えます。

今回はパピエマシェのワークショップを選択。パピエマシェとは、18世紀初めに建築装飾パーツを作るために考案された技法で、紙パルプに水や膠にかわ、スターチや腐敗を防ぐための塩など加え、型に入れて乾燥させたり焼き上げたりします。この技術を利用して、今回は小さな器を作りました。土台となるガラスの器全体にラップをピッタリとかぶせ、上からカラフルな紙を小さくちぎりながら貼り付けていきます。日本の千代紙のような紙から、ポップな包装紙まで、箱いっぱいに色とりどりの紙が用意され、その中から好きなものを選びました。紙を特製の糊に浸し、ぺたぺたと器に重ね合わせていくと、徐々に器の形に。1層目は器の内側となる部分を作るので、模様がある方を内側にして隙間のできないように貼り付けます。紙を貼り付けていく作業が面白く、子どもたちも集中して取り組んでいました。さらに強度を保つため、3層分ほどは新聞紙をちぎって貼っていきます。インストラクターの方が作り方を説明しながら、ポイントを教えてくれたり、手助けもしてくれるので、親も子どもたちも安心して参加できました。

最上階のワークショップスペース最上階のワークショップスペース

強度補強ができたところで、おやつタイム。持参したケーキやドリンクは、同じ階のテーブルスペースで飲食できます。お皿やコップ、紙ナプキンやフォークなどのカラトリーは、博物館にあるものを自由に使えるのがありがたいです。ケーキやスナックを食べ、プレゼントを渡してお祝いしました。おやつ休憩の後は、いよいよパピエマシェの仕上げ。最後の層に色紙や包装紙を隙間なく貼り付けて完成させます。それぞれに個性あるデザインのすてきな器ができました。

ぺたぺたと貼りつける作業が楽しいパピエマシェぺたぺたと貼りつける作業が楽しいパピエマシェ

時間が余ったら1階の展示室を見学することもでき、子どもたちが飽きずに楽しめるよう配慮されています。大人も子どもも大満足の、充実した誕生会となりました。

子ども博物館: junges-museum-frankfurt.de

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。

 
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