ジャパンダイジェスト

新しい歴史博物館でフランクフルトの今と昔を知る

フランクフルトのレーマー広場の南に位置する「歴史博物館」が、昨年秋にリニューアルオープンしました。ザールホフと呼ばれる旧館に加え、新たに4階建ての新館を北側に増設。両棟を地下でつなぎ、さらに充実したコレクションで、フランクフルトの歴史を紹介しています。

新館の中で特に人気なのが、地下にある「スノーグローブ」です。8人の芸術家がそれぞれフランクフルトをテーマに模型を作成しました。来館者がタッチパネルで模型を選び、透明の球体に浮かび上がらせることができます。細部にまでこだわった模型作品に、皆が釘付けでした。

新館の入口となる地下は特別展スペースになっており、私が訪れた時には改修工事の様子をパネルと映像で紹介する展示が開かれていました。写真、映像、音声などさまざまな媒体で鑑賞できるのが魅力的です。

フランクフルトをテーマにしたスノーグローブ
フランクフルトをテーマにしたスノーグローブ

さらに上の階には、かつてのフランクフルトを紹介する常設展が続きます。真っ先に目に入ったのが、古い街の模型です。今でも街の名所である大聖堂やレーマー広場が、戦前の美しい街並みの中に溶け込み、当時の様子を明確に伝えてくれます。また昔の街を描いた絵画では、普段自分が通る街角に昔の人々が生き生き描かれており、親近感を覚えました。ほかにもフランクフルトにまつわる100のオブシェや、有名なフランクフルト市民の肖像画を並べたエリア、ファシズム時代のフランクフルトなど、テーマに沿った展示で街の変遷と歴史を多角的に感じることができました。さらに上の階には経済都市、国際都市としてのフランクフルトをわかりやすく展示。展示棚を開くと資料が手に取れるようになっていたり、展示をスライドさせて見比べたりと、飽きない工夫がされていました。

3階はフランクフルトの今をテーマにした展示とイベントスペースになっています。ここでは定規や本などの日用品を使ってフランクフルトの今の街を模型で再現したり、市民の写真をパネルにした展示、異なるグループとのコラボレーションで展開する都市プロジェクトなど、フランクフルトの今を現在進行形のプロジェクトとして紹介しています。

模型
日用品を使って今のフランクフルトの街を再現した模型

タッチパネルを使った解説や、館内無料Wi-Fiで公式サイトにアクセスすれば自分の携帯でガイドを見聞きしながら展示が回れるなど、デジタルコンテンツも充実。抱っこ紐を借りて赤ちゃんと一緒に参加するガイドツアーや、以前は街中にあった子供博物館もザールホフ内に移転するなど、大人から子供までが楽しめるスポットになっています。

歴史博物館:https://historisches-museum-frankfurt.de

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。
 
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