フランクフルトのオストエンド地区は、欧州中央銀行の新社屋がそびえ立ち、近年開発が進む地域。この地区のマイン川近く、オストハーフェン(Osthafen)には、スケートパークと呼ばれる公園があります。地下鉄とSバーンの駅から徒歩5分ほど、欧州中央銀行のガラス張りのモダンな建物を目印に川の方へ向かうと、子どもたちの楽しそうな声やスケートボードがコンクリートの淵に擦れる音が響いてきます。
ちなみに、駅からスケートパークまでの道もコンクリートできれいに整備されていて、スケボーに乗ったまま快適に移動できるのも利用者としてはうれしいポイントです。公園周辺には駐車スペースもあるので、近所の人たちはもちろん、遠方からでも気軽に立ち寄れる立地でした。
広々としたスペースに位置するスケートパーク
滑らかなコンクリートで作られたスケートエリアは、大小異なるサイズの小山が点在し、カーブを描いた壁やジャンプ台などを使ってさまざまな技を楽しめる設計。上級者向けの急斜面が多いコースから、初心者が練習できるエリアまで、難易度に合わせた空間が整備されています。スケボーはもちろん、キックボードやローラーブレード、BMXと呼ばれる小さな車輪の自転車など、みんな思い思いの乗り物でパーク内をさっそうと走っていました。小さな子どもから大人まで、周りとぶつからないように各自気を付けながら、技を練習したり滑走したりしています。
すり鉢状の急な傾斜があるエリア
私も早速、持参したスケボーで練習してみました。普段走っているコンクリートの道に比べ、スケートパークの地面はスムーズで滑りやすく、変化に富んだ地形が面白いです。年齢に関係なく、小さな子どもでも大人顔負けの滑りで華麗なジャンプをきめていたりするので、見ていてとても爽快でした。
もちろん、今日初めてパークに来た私のような初心者もちらほら見かけました。ヘルメットや膝当てなど、安全対策をしっかりしていれば安心ですし、どんな年齢のどんなレベルのスケーターでもエリアを選べば各自楽しめるのが魅力です。また、途中で転んでしまった子に別の全く知らない子が声をかけてあげたり、初めて急なスロープを滑り降りる時に丁寧にコツを教えてくれる人がいたりと、知らない人でも利用者同士がフォローし合っているのが印象的でした。
ローラーブレード、キックボード、スケートボードを持参しました
スケートエリアの向かいにはバスケットボールコートがあったり、小さい子どもが遊べる公園や遊具、広い芝生スペースなどが充実しています。ジョギングや筋トレ、散歩やピクニックをして過ごす人の姿も。そのため、スケートパークを利用しない人や年齢層の異なる家族連れにもおすすめです。本格的な冬を前に、秋晴れの青空の下、スポーツの秋を味わってみてはいかがでしょうか。
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。 Twittter : @nikonikokujila