ジャパンダイジェスト

美術館・博物館巡りが楽しめる1年パス

フランクフルトには大小様々な美術館や博物館があり、面白い特別展やワークショップなどのイベントも数多く開催されています。でも、いくら美術に興味があっても、毎回入場料を払って見に行くのは大変です。そこで、もっとお得に美術館巡りを楽しもうと、1年間有効のパス(Museumsufercard)を買ってみることにしました。

調べてみると、1人用カードが85ユーロ、家族が一緒に使えるファミリーカードが150ユーロとのこと。正直少し高く感じましたが、いろんな美術館や博物館に1年間行き放題なら、展示会ごとに入館料を払うより断然お得。さらには春と夏の美術館祭りのパスとしても利用できるとのことで、美術に興味がない家人は差し置いて、1人用パスを購入しました。

パスを買ったからには使わなきゃ損なので、早速どんな美術館に行けるのか調べてみました。以前紹介したシュテーデル美術館やシルン美術館、現代アート美術館、映画博物館などの有名美術館も入館できるとのこと。こうした美術館は頻繁に企画展や特別イベントを実施しているので、1年間いつでも行けるのは魅力的です。また、フランクフルトだけでなく、オッフェンバッハやバート・ホンブルクなどの美術館でも対象になっているところがあり、なじみの薄い近郊の町の美術館にも興味が湧いてきました。

美術館の受付やオンラインで購入できる1年パス
美術館の受付やオンラインで購入できる1年パス

合計34館もの博物館や美術館が対象とのことで、初めて名前を聞くような場所もあります。せっかくなら今まで行ったことがない美術館にしようと、彫刻を専門にした「リービークハウス(Liebieghaus)」へ行ってみました。

マイン川沿いの通称博物館通りの東の外れにある、隠れ家のような建物がリービークハウスです。まずはギリシャローマ時代やエジプトの彫刻を展示した常設展へ。ギリシャの神々やローマ皇帝の像、エジプトのレリーフなど、その時代ごとの特徴を表す作品が並びます。展示スペースはそれほど広くはありませんが、来館者も少なく、他人に邪魔されずにじっくりと作品を味わうことができました。ほかにもオリエントやアジアの展示もあり、各地域や時代ごとの彫刻をゆっくりと鑑賞できます。また、ロココ時代をテーマにした特別展では、可愛いキューピッドの像や恋人たちをモチーフにしたものなど、ロココらしい軽快な作品が並び、常設展で見たギリシャローマの彫刻との対比が面白く、彫刻に詳しくない私でも楽しめました。

明るくフレンドリーなスタッフ
建物や中庭も良い雰囲気で、併設カフェも素敵な「リービークハウス」

1年パスのおかげで、今まで知らなかった美術館や、あまり興味がなかった展示でも、「行ってみよう」という気になります。この1年間は特別展の情報を常にチェックしつつ、まだ行ったことがないところや、単発のアートイベントにも積極的に参加しようと思います。

www.museumsufercard.de 
ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。
 
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