秋と言えば、もちろん食、読書、スポーツ。それだけではなく、シュトゥットガルトではお祭りラッシュの季節でもあります。毎年恒例の市民祭り(Volksfest)を始め、劇場フェスティバルに映画フェスティバル、実に多彩な文化祭が開催されています。先日、近くのエスリンゲンの街で開催された「街頭オペラ祭(Kulturfest "stadt im fluss" und "stadtoper")」という、いっぷう変わった音楽祭を観に行ってきました。
エスリンゲンには、古い街並みとワイン造りの伝統があります。シュトゥットガルト在住の人なら、1度は訪れたことがあるでしょう。今回の街頭オペラ祭では、街の中心に点々とステージが建てられ、コーラスや小型オペラ、パフォーマンスなどが順繰りに開演されていました。一つのショーが終わったら次の会場へ歩いて移動し、街の散策ついでにいろいろなショーが見られるわけです。
いつもの街並みがステージに
普段は目立たない階段が、照明一つでコーラスの舞台に変わり、教会もコンサート会場となって、いつものパイプオルガンの代わりにチェロやバイオリンの登場です。何もない川沿いの柳の木にブランコとクッションを取り付け、白い衣装の女の子たちが木に登ってかわいらしい妖精に変身!なんていうのもありました。
柳の上に舞い降りた妖精たち
もう一つの見どころは、街中を流れるネッカー川をテーマにした芸術です。静かな水面に巨大な白い風船が漂っていたり、さまざまな形の灯篭が火をゆらゆら灯しながら優雅に流れていたり。川の中にテーブルと椅子があって、なんとその上には豪華な朝食!というモダン芸術はユーモアたっぷりです。
川の中がVIP席?
古い街と音楽、水と照明の見事なコンビネーション。幻想的な秋の一夜でした。
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