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家庭でできるドイツ自然療法ハーブ療法の母ヒルデガルトの
家庭でできるドイツ自然療法

森ウェンツェル明華

発行元:BAB ジャパン

今号の特集で、ドイツと日本の冬の行事をまとめた。両国の風習には、それぞれに宗教や文化的背景があり、それら文化を醸す土壌があることに思いを馳せながら執筆した。季節によって日照時間が大きく異なるドイツにおいて、特に冬は、生命力の源である太陽の光が届かない。この季節をいかにして、心身ともに健康に乗り切るか、冬の名物料理や伝統行事には、そのためのヒントがたくさん隠されている。

今回ご紹介する1冊、『ハーブ療法の母ヒルデガルトの家庭でできるドイツ自然療法』を読むと、薬草や石など、身の回りにあるものを用いた昔ながらの自然療法が与えてくれる癒しの力を再認識できる。著者は、ドイツ在住の自然療法家。子どもの病気をきっかけに自然療法を学び、家庭の中で実践してきたという。この「自然療法」という言葉、ドイツに暮らしてみるとごく身近に感じられる。現代医学と一線を画すものではなく、補い合うような関係にあり、医師から症状の緩和のためにハーブティーを薦められ、薬ではなくホメオパシーのレメディーを処方されたという経験をお持ちの方も多いだろう。筆者がドイツでの出産時に無痛分娩を希望した際も、麻酔を打つ前に、まずはホメオパシーで痛みを緩和するところから始めようと提案された。

小さな子どもを持つ親として耳が痛かったのが、子どもにとって、大量の薬が毒にもなり得るということ。子どもの急な発熱などの体調悪化に対して、慌てて病院へ行き、いち早く症状を治めたいからと、与えられた薬を一も二もなく投与。現代医療に頼りきっていた。医薬品は、適切に用いられれば効果があるが、過剰にならないように注意したい。薬を減らした分、頼るのは何かというと、人が持つ自然治癒能力。その力を存分に発揮するための、ハーブや宝石、アロマを用いた癒しの方法が、同書に120のレシピとしてまとめられている。

春夏秋冬、季節の移り変わりを感じながら実践できる自然療法を、ドイツの植物療法の祖といわれる修道女ヒルデガルトから学ぶ入門書。まずは冬のレシピを、明日からでも試してみたい!(高橋萌)


 
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