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やっぱり旬が一番!

ドイツのマーケットやっぱり旬が一番!美味しいドイツの秋、見つけた

ちょっぴり早起きした週末、爽やかな秋風に誘われて散歩がてら街のマーケットへ。するとそこには、実りの秋を感じさせる食材が所狭しと並んでいる。「今が旬。美味しいですよ」と言いたげな野菜や果物たちを見ていると、手に取らずにはいられない。つい、あれもこれもと買い込んで、気が付けば買い物かごは宝の山に。さて、家へ帰って何を作ろうか?今号では、秋の味覚を堪能するためのヒントをお届けします。
(編集部:林 康子)

料理をする前に……
ドイツの食材を使った料理にチャレンジするには、やはりその材料の持ち味をうまく生かすように考えられた本場のレシピを見るのが賢明。ただ、レシピに使われているドイツ語って意外と難しい。作る前に、レシピによく出てくる料理の基礎用語をチェック!
和独料理用語
panieren 衣をまぶしてフライにする
in Scheiben schneiden 薄切りにする
in Spalten schneiden ざく切りにする
rebeln 粉末状にする(gerebelt:粉末の)
rösten 焙る、煎る
Schaumkelle 穴あきおたま(普通のおたまはSuppenkelle)
schälen 皮を剥く
schlagen 泡立てる
schmoren とろ火で煮る
Schneidebretter まな板
Schüssel ボウル
Sieb ざる
streuen ふりかける
umrühren かき混ぜる、攪拌(かくはん)する
verderben 腐る、痛む
verschrumpeln しなびる
verrühren 混ぜ合わせる
verzieren 飾る
würzen (香辛料で)味付けをする
ziehen lassen 置いておく
ablöschen さっとふりかける
abtropfen lassen 水気を切る
abschrecken/deglacieren 煮たり茹でたりした食材を急激に冷やす
backen (パン・ケーキなどを)焼く
Backblech オーブンプレート
braten (肉など油を使って)を焼く
besträufeln 滴らせる
blanchieren 湯がく
dämpfen/dünsten ふかす、蒸す
dörren 干す、乾燥させる
erhitzen 温める
frittieren 揚げる
garen 煮る、焼く、茹でるなど、火を通すこと全般
hacken 刻む
kochen 料理する、沸かす、煮る
Korkenzieher 栓抜き
kandieren 砂糖漬けにする
kneten こねる
köcheln コトコト煮る
mahlen 碾いて粉にする、すり砕く

秋を告げる野菜・くだもの レシピ付き!

四季折々の旬の食材は、日本と同様にドイツでも楽しめる。今の時期は、ねぎにカボチャ、西洋わさびと、特に野菜の種類が豊富。果物なら、これから冬にかけて必須のビタミンを豊富に含んだリンゴやスモモなどが美味しさを増す。ここでは、秋を代表する食材とそれを使ったお手軽レシピを紹介しよう。

コリコリの食感がたまらない
Pilze きのこ

秋の食卓を飾るのに欠かせないきのこ。数あるきのこの中でも、ドイツでこの時期に多く出回るヤマドリダケ(Steinpilze)やアンズダケ(Pfifferlinge)は、その香りの豊かさゆえ、きのこの王様的な存在とされている。肉厚のヤマドリダケなら薄切りにしてオリーブオイルをかけて、ほんのり酸味の効いたアンズダケならバターと絡めて軽く炒めるだけで風味が引き立ち、素材の味を十分に楽しめる。一方、値段がお手頃で応用も利くシイタケやマッシュルームなども人気が高い。

きのこスープ(Pilzeintopf)

純粋にきのこの味を楽しめる一品。手間も時間もあまり掛らないので、焼き魚やステーキなどメインディッシュの前菜に最適。
きのこスープ
材料(4人分)  
きのこ(ヤマドリダケ、もしくはアンズダケ)
500g
バター
60g
小麦粉
45g
サワークリーム、もしくは生クリーム
大さじ3
125ml
粉パセリ
大さじ1
オニオンパウダー(粉末玉ねぎ)
小さじ1
塩、こしょう
適量
 
作り方
1. きのこを洗い、食べやすい大きさに切る。
2. 大鍋でバターを熱し、きのこ、オニオンパウダー、粉パセリを入れて蒸す。
3. 弱火にして上から小麦粉をまぶし、軽くかき混ぜて水を入れる。
4. 塩・こしょうを入れ、少し煮る。
5. 食べる直前にサワークリーム、もしくは生クリームをかけてよく混ぜ合わせる。
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料理の味を支える縁の下の力持ち
Zwiebeln 玉ねぎ・ねぎ

玉ねぎどんな料理も、入れるだけで一気に味が締まる料理の名脇役が、玉ねぎやねぎだ。西アジア、エジプト、地中海地方に起源を持つ最古の野菜は、ドイツでは今がまさに収穫真っ盛り。有名なワイマールの「タマネギ市」をはじめ、各地で収穫を祝う行事が開催されている。中華料理に使われる春タマネギ(Frühlingszwiebeln)、スープやサラダに合う万能ネギ(Lauchzwiebeln)など、その種類はとても豊富。さらに煮たり、炒めたり、燻ったりと、調理法によって味わい方の幅はうんと広がる。

玉ねぎケーキ(Zwiebelkuchen)

「ケーキ」と言っても甘くない、キッシュみ たいな料理。ワインになる手前のぶどうの発泡酒「フェーダーヴァイサー」と組み合わせるのがお決まり!

材料(4人分)
生地 小麦粉 250g
バター 40g
酵母 15g
温めの牛乳 100ml
砂糖、塩 各小さじ1/2
玉ねぎ 1kg
ベーコン 100g
サワークリーム 20g
水に浸して柔らかくしたパン 1個
2個
バター 大さじ1
小さじ1
 
作り方
1. ボウルに小麦粉を入れ、真ん中に凹みを作って酵母を入れる。
2. 1 に少量の牛乳と砂糖を入れてかき混ぜながら入れ、蓋をして温かい場所に15分間置く。
3. 2 に残りの牛乳と塩、バターを入れ、空砲ができるまでこねる。
4. オーブンプレートにバター(分量外)を塗り、3 の生地を入れて均等にのばす。そのまま蓋をして20分置く。
5. オーブンを240℃に温めておく。
6. 玉ねぎ、ベーコンを角切りにして鍋で熱した後、ベーコンを取り出してバターを入れ、蓋をして15分間、弱火で玉ねぎを煮込む。
7. パンの水気を絞り、6 の鍋に入れて5分間火を通す。
8. 7 にベーコン、卵、塩、サワークリームを入れて混ぜ合わせ、生地の上に均等にのせ、240℃のオーブンで40分間焼いて出来上がり。

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独特の風味も慣れれば癖に!?
Fenchel フェンネル

フェンネル主にドイツ、フランス、イタリアなどのヨーロッパを中心に栽培されている植物。日本では、消化促進や咳、頭痛などに効くことから、葉の部分を用いてハーブティーとして飲む方法が一般的に知られている。この時期、ねぎやキャベツなどほかの緑の野菜と並んで野菜売り場に並ぶフェンネルは、独特の甘い香りと苦みが特徴で、その味に慣れるのはなかなか大変だが、ドイツでは肉・魚料理のソースやスープ、アップルパイのスパイスとして定着している。

フェンネル・スナック(Fencheltaler)

フェンネルには口臭予防効果があるので、よく噛んで食べるのがポイント。火を通すことで薬っぽさが緩和され、食べやすい味に仕上がる。
フェンネル・スナック
材料(4人分)
高脂肪乳ヨーグルト 300g
生チーズ 200g
コーンフレーク 100g
粒ピーナッツ 50g
パルメザンチーズ 30g
ラディッシュ 1束
パセリ 1束
フェンネル 4個
2個
レモン汁 適量
赤パプリカ 1個
玉ねぎ 1個
大さじ7
ライ麦粉 大さじ3
塩・こしょう 適量
 
作り方
1. フェンネルを洗い、2cm程度の薄片に切ってレモン汁をかける。
2. 鍋に水、塩を入れて沸かし、フェンネルを入れる。4分経ったら取り出し、冷水で冷やして水気を切る。
3. パプリカを一口大、玉ねぎとラディッシュを輪切りにし、パセリを細かく刻む。
4. ヨーグルト、チーズ、塩・こしょう、レモン汁を混ぜ、そこに切ったパプリカ、玉ねぎ、ラディッシュ、パセリを入れて混ぜ合わせる (野菜サラダ)。
5. ( a)卵をこしょうと混ぜて溶き、(b)ピーナッツとコーンフレーク、パルメザンチーズを一緒に混ぜておく。
6. 2 のフェンネルにライ麦粉をつけ、その後5 の(a)に、そして最後に(b)につける。
7. フライパンに油を熱してフェンネルを両面3分ずつ焼き、油分を取って野菜サラダと一緒に盛り付ける。

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実も葉も食べられる栄テーブルビート養の塊
Rote Bete テーブルビート

ドイツ料理の皿によく付け合わせとしてのっている真っ赤な根菜。初霜が降りる前の10月頃から収穫が始まる。鉄分や葉酸を多く含んでいるので、寒い冬を健康体で乗り切るのにもってこいの食材だ。バターでさっと炒め、塩・こしょうをふるだけのシンプルな調理法が一番。葉もほうれん草を扱うような要領で調理して食べられる。テーブルビートのベタニンという色素から生み出される赤色は、服に染み付いたら2度と取れないほど強烈なので、料理中は要注意。

テーブルビートのサラダ(Rote Bete Salat)

瓶詰めのテーブルビート・サラダも良いけれど、手作りなら美味しさも倍増。テーブルビートの甘酸っぱさとピリッと効く西洋ワサビの組み合わせがバッチリ。
テーブルビートのサラダ
材料(4人分)
テーブルビート 400g
100g
砂糖 小さじ1
赤ワイン酢 大さじ5
大さじ4
西洋わさび 大さじ1
キャラウェイ 小さじ1
 
作り方
1. テーブルビートを洗って鍋に入れ、全体が浸るくらいまで水を入れて塩80g、キャラウェイを加える。
2. 1 を沸騰させて55分間煮た後、湯水を捨てて冷水に浸し、皮を剥いて薄く切る。
3. ドレッシング作り。赤ワイン酢とひとつまみの量の塩、砂糖を混ぜ合わせた後、油を加える。
4. テーブルビートを3 のドレッシングで和えて1時間置き、西洋わさびを付けて召し上がれ。

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食卓を秋色に染めるならコレ!
Maronen, Esskastanien 栗

気温が一気に下がる深秋、森の木からいがいがの実が落ちてパンっと割れたら、それは栗が食べ頃になった合図。栄養価が高い栗は秋冬の栄養補助食として最適で、スイスのある地方では「口1つに栗の木1本」と言われるほどよく食べられている。Maronen(マロン)とEsskastanien(食用栗)の違いは、Maronen の方が若干大きくハート形で、Esskastanien は小ぶりで丸形の実であること。ドイツでこの時期、街の道端で栗の木から実が落ちているのを見かけるけれど、これは”Kastanien”。食用ではないのでご注意を!

栗のデザート(Maronen-Dessert)

焼き栗や栗ご飯が定番だけど、せっかく甘い栗ならば、たまには食後のデザートとして味わうのも良いだろう。あっさりしていて胃に優しい味。
栗のデザート
材料(4人分)
400g
バニラの鞘
1本
リンゴジュース
200ml
粉砂糖
100g
小さめのリンゴ
3個
洋なし
1個
レモン汁
レモン1個分
ホイップクリーム
100g
 
作り方
1. 栗を洗って十字形に切り込みを入れ、たっぷりの湯で10分間茹でたら、皮を剥く。
2. バニラの鞘をざっくり切ってリンゴジュース、粉砂糖と一緒に10分間煮立たせ、1 を入れてさらに20分煮る。
3. リンゴと洋なしを洗って8等分にし、種部分を取ってレモン汁をかける。それを2 の鍋に入れて15分煮たら、ホイップクリームをかけて出来上がり。

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甘く優しく、そしてジューシー
Birnen 洋なし

洋なしその甘くてジューシーな食感が人を病みつきにさせる洋なし。17世紀にはすでに300種類のなしが存在していたとされ、今日ではその数はなんと推定5000に上る。ドイツで栽培されているのは、主にアレクサンダー・ルーカス(Alexander Lucas)、ウィリアムス・クリスト(Willams Christ)、コンファレンス(Conference)の3種。日本のなしも”Nashi”という名で売られている。ほかの果物に比べてビタミンなどの栄養価は低いが、その分ペクチンなどの食物繊維がたっぷり含まれていて、酸味も少ないので食 べやすい。

洋なしのパンケーキ
(Birnen-Pfannkuchen)

小腹が空いたときのおやつに最適なパンケーキ。秋らしく、洋なしでアレンジしてみてはいかが?焼けば、洋なしの甘さもさらにアップ。
材料(4人分)
洋なし
100g
小麦粉
40g
1個
大さじ4
サラダ油
小さじ1
洋なし
1個
塩、シナモン
各ひとつまみ
脱脂肪クヴァルク(Magerquark)
100g
レモン汁
レモン1/2個分
 
作り方
1. 洋なしをざく切りにする。
2. 卵を卵黄と卵白に分け、卵白を固くなるまで泡立てる。卵黄、水、小麦粉、塩、シナモンを混ぜ合わせたものに、泡立てた卵白をゆっくりと加える。
3. 油で熱したフライパンに2 を入れて広げたら、洋なしを入れ、一緒に焼いて裏返す。
4. 焼いている間にクヴァルクとレモン汁を混ぜる。
5. 焼き上がったパンケーキの上に4 をのせて出来上がり。

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どっしり感は実が熟している証拠
Kürbis カボチャ

カボチャ16世紀にポルトガル人によって中南米からヨーロッパにもたらされたカボチャ。当時はその味の悪さから家畜の餌として、あるいは「貧しい人の食糧」として冷遇されていたが、その後品種改良が試みられ、今や秋冬のグルメ食材の1つになっている。ウリ科に属するカボチャは現在約800種あると言われ、ドイツの店頭では北海道産カボチャに由来するホッカイドウ(Hokkaido)や波形の表面を持つムスカート(Muskat)、バターやナッツの風味豊かなバターナット(Butternut)などがよく見られる。

カボチャスープ(Kürbissuppe)

寒い日に体をポカポカに温めてくれるほんの り甘いスープ。ハロウィーン・パーティーのメニューに取り入れたら、喜ばれること請け合い。
カボチャのスープ
材料(4人分)
カボチャ 1個
玉ねぎ 1個
肉ブイヨン 125ml
バター 15g
 
作り方
1. カボチャの皮を剥いて種を取り、適当な大きさに切る。
2. 玉ねぎを刻み、1 と一緒に柔らかくなるまで塩水で茹でる。
3. 茹で水を捨て、カボチャを潰してペースト状にする。
4. 3 にバターを混ぜて溶かし込んだらブイヨンを加え、煮立たせて出来上がり。

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カボチャ提灯を作ってみよう!

秋、そしてカボチャとくれば、ハロウィーン。これは諸聖人の日(11月1日)の前夜に行われるお祭りで、この晩に甦る死者の霊を供養するケルト人の儀式に由来するとされるが、ハリウッド映画などの影響を受けて、ドイツでもハロウィーン熱は年々高まっている。そして、ハロウィーンに欠かせないのがカボチャ提灯。この時期、街のあちこちでハロウィーン用のカボチャも見かける。カボチャのスープを作る次いでに、その皮を使ってカボチャ提灯にチャレンジしてみよう!

用意するもの
● カボチャ1 個 ● ナイフ(大・小1 本ずつ) ● 大きめのスプーン
● サインペン ● ティーライト・キャンドル2 ~3 個

1.   2.   3.
1大きいナイフでカボチャの上部(頭となる部分)をザクッと切る。   2中身をナイフとスプーンを使ってくり抜く。   3サインペンで皮面に顔を下書きする。
4.   5.   6.
4下書きに沿ってナイフでくり抜いていく。※丸い部分はナイフを差し込むようにして慎重に!   5カボチャの中にティーライト・キャンドルを入れて火を灯す。   6蓋をして、ムードを出すために部屋を暗くして出来上がり~~~!
 
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