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「私の街のレポーター」が推薦!
ドイツ各地のマーケット

寒い冬も終わり、待ちに待った暖かい季節の到来です。外に出かけたくなるこの時期、マーケットに足を運んでみるのはいかがでしょうか?弊誌にてその地域に根付いた情報を紹介している街のレポーターたちが食材マーケットはもちろんのこと、アンティーク市など、バラエティ豊かなおすすめマーケットをピックアップ。その街を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

※日時が変更になる場合もございますので、お出かけの際にはあらかじめご確認ください。

Berlin歴史的な屋内市場を舞台にしたカラフルなマーケット

ベルリン
マルクトハレ・ノインの内観
ベルリン
本文で紹介したパン屋「Sironi」
ベルリン
「Sironi」のパン
ベルリン
「 しゃぶしゃぶ」と書かれた肉屋
ベルリン
キッチン用品を扱ったお店も

19世紀末、大都市への道を邁進していたベルリンに、マルクトハレと呼ばれる公共の屋内市場が計14造られました。クロイツベルク地区にあるマルクトハレ・ノインはいまも当時の面影を残した貴重な屋内市場の一つです。

今から10年ほど前、私が初めてマルクトハレ・ノインの中に足を踏み入れた時、営業していたのはチェーン店のスーパーのみ。がらんとした市場内はわびしい趣きが漂っていました。その後、解体の危機もありましたが、地元のプロジェクトグループがアイデアを出して、2011年にベルリン・ブランデンブルクの新鮮なオーガニック食材を提供する週末マーケットとして再出発。瞬く間にベルリン内外の人を引き寄せる賑やかなスポットになりました。

レンガ造りの建物の中に入ると、高い天井に目が奪われます。屋根を支える鉄骨には装飾も施され、19世紀末の産業遺産としても価値ある建築です。ちょうど土曜日の13時頃だったので、お昼を食べに訪れる人たちでごった返していました。

ここに来ると毎回足を運ぶのが、イタリア人が経営する「Sironi」というパン屋さん。新鮮なミニピザやフォカッチャに加え、クリームやピスタチオクリーム入りの甘いブリオッシュは、ほかではなかなか食べられません。その近くに「Berlin Beef Balls」というお店を見つけました。Buletteと呼ばれる肉団子をベルリン風、ボローニャ風、バンコク風などさまざまな味付けで食べさせてくれます。美味しいものを少しずつ食べられるのがこのマーケットの良いところで、パスタから生牡蠣までバラエティは豊富。土曜のマーケットでは、地元産の野菜からチーズ、肉に至るまで、さすがに食材が充実していました。「Kumpel & Keule」という肉屋では、日本語で「しゃぶしゃぶ」の文字を発見! 次はぜひ試してみたいと思います。

マルクトハレ・ノインは食べ物だけではありません。キッチン用品の専門店「Küchenliebe」、日本の美しい食器を扱った「Akindo」も要チェック。

一方で、残念なニュースも飛び込んできました。マルクトハレ・ノインのピュックラー通りに面した老舗「Weltrestraurant Markthalle」が7月末で閉店するとのこと。四半世紀前からマルクトハレ・ノインの盛衰を眺めてきた店だけに、寂しさを感じました。(Text&Photos:中村真人)

 
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