ジャパンダイジェスト

KaDeWeが100周年

3月1日、ベルリンの老舗デパートKaDeWe(カーデーヴェー)が、記念すべき創業100周年を祝いました。ベルリンに来てこのデパートで買い物をされた方は多いのではないでしょうか?現在も1日平均5万人の利用客のうち約半数は観光客といいますから、ベルリン観光代名詞のひとつと言えるかもしれません。

簡単に100年の歴史を振り返ってみると、 KaDeWeとは「西のデパート(Kaufhaus des Westens)」の頭文字、当時新興のベルリン西地区に建てられたことからこのように名付けられました。創業者のアドルフ・ヤンドルフはアメリカのデパートをモデルにし、建物には最新鋭の設備を、そして商品には高級志向を求めたことによって、KaDeWeはまたたく間にベルリンを代表するデパートに成長します。

その後ナチスによる買収、大戦を経て、東西分断時代は陸の孤島だった西ベルリンの繁栄の象徴となりました。まさにベルリンの激動の歴史と共に歩んで来たデパートと言えそうです。中でも有名なのが6階の食料品売り場です。世界中の高級食材が揃い、見て回るだけでも楽しめます。

KaDeWe

さて私もこの日、KaDeWeに行って来ました。普段と違うのは、入り口でお客さんにシャンパンが振舞われたこと。ほろ酔い気分になって100周年のロゴがきらびやかな中に入ると、今度は巨大なトルテが目に飛び込んできました。高さ6.5メートル、1.3トンのこの巨大トルテは、35人の菓子職人によって約2カ月かけて作られたというから驚きです。こちらも訪れた人全員に振舞われるというサービスぶりで、ベルリンでは珍しい長蛇の列ができていました。私が来る直前には、ヴォーヴェライトベルリン市長によるケーキカットが行われ、市民と共に100周年を華やかに祝ったそうです。

これからもベルリンのホットな話題をお届けしていきたいと思ってい ます。どうぞお付き合いください。

KaDeWe

 
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中村さん中村真人(なかむらまさと) 神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。現在はフリーのライター。著書に『ベルリンガイドブック』(学研プラス)など。
ブログ「ベルリン中央駅」 http://berlinhbf.com
守屋健(もりやたけし)
ドイツの自動車、ビール、そして音楽に魅せられて、2017年に渡独。現在はベルリンに居を構えるライター。健康維持のために始めたノルディックウォーキングは、今ではすっかりメインの趣味に昇格し、日々森を歩き回っている。
守屋 亜衣(もりや あい)
2010年頃からドイツ各地でアーティスト活動を開始し、2017年にベルリンへ移住。ファインアート、グラフィックデザイン、陶磁器の金継ぎなど、領域を横断しながら表現を続けている。古いぬいぐるみが大好き。
www.aimoliya.com
佐藤 駿(さとう しゅん)
ドイツの大学へ進学を夢見て移住した、ベルリン在住のアラサー。サッカーとビールが好きな一児のパパです。地元岩手県奥州市を盛り上げるために活動中。
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