8月最後の週末、フランクフルトの夏を締めくくるイベント「ムゼウムスウーファーフェスト(Museumsuferfest)」が開催されました。屋台や移動遊園地が中心の民俗祭とは趣が異なり、美術館や文化団体、ラジオ局や出版社などの地元メディアが主催するプログラムが満載です。今年で20回目を迎えたこのお祭りは、ヨーロッパでも最大規模の文化イベントだそうで、個人的にフランクフルトのお祭りの中で一番気に入ってるものの一つです。
マイン川の両岸がメイン会場
今年は特に好天に恵まれ、昼も夜も大盛況でした。マイン川岸の美術館通りを中心に、両岸に数々のステージが立ち、ジャズやポップス、ロックなどのコンサートやダンスなど、プロのパフォーマンスが披露されました。太陽や星空の下、屋外の客席でくつろぎながら手軽にステージを楽むことができ、ディスコのテントの周りでは、ダ ンスに興じる人の姿も多く見られました。
シュテーデル美術館主催の子どものためのワークショップ
川岸を離れ美術館へ向かうと、屋外では子どものためのアートワークショップ、庭園ではガーデンパーティ風のビュッフェスタンドやコンサート、美術館の中に入ると、いつもよりぐっと充実したガイドツアーなど知的なイベントが目白押しです。日ごろはめったに人目に触れることのない大手銀行所有のコレクションも、ガイドツアー付きで一般公開されました。また、各団体がスタンドを出しているので、秋のイベント情報の収集にもこと欠きません。最終日に は大輪の花火が打ち上げられ、夏の思い出づくりに一役買ってくれ ました。
ラジオ局のステージ
各種ステージを転々としながら新しいジャンルの音楽やダンスに出合ったり、多くの美術館をリーズナブルに巡ったり・・・・・・。このお祭りは、夏のフィナーレを飾るとともに、まもなく訪れる芸術の秋を予感させてくれました。
九州出身。2003年よりフランクフルト在住。ヒマさえあれば美味しいお店の開拓とダンスに明け暮れている。旅行・映画・仕事など、人生を楽しくしてくれるものは何でも好き。