Hanacell

2年目にして10倍規模に 漫画・アニメの祭典「ハナコン」

「鬼滅の刃」の炭次郎、「ハイキュー」の日向翔陽、ゲームでおなじみのマリオなど、コスプレの人たちが溢れる会場。これは先日ハノーファーで開かれた漫画やアニメのフェスト「ハナコン」の様子です。今年で2回目の開催となり、全国からアニメファンが訪れ、大にぎわいでした。

アニメの声優たちのサインコーナーアニメの声優たちのサインコーナー

デュッセルドルフなどの他都市でアニメや漫画の大きな催しがあるのは知っていましたが、ハノーファーでは昨年初めて有志が集いハナコンを開きました。初回は300平米の場所で開かれ盛況だったので、今年は10倍に当たる3000平米の会場に変更。それでも大混雑で、2日間で約2200人が来場し、スタッフや関係者も400人に上りました。舞台ではコスプレショーや歌、劇、声優たちへのインタビューなど盛りだくさんで、観客から歓声が湧いていました。韓国や他国のアニメと歌も取り上げられ、コスプレカフェやアニメの声優たちのサインコーナーも人気でした。

そんななか、日本人歌手も3人出演していました。ドイツに初めて来たというシンガーソングライターのYukkaさんは、小柄ながら元気いっぱい。「初めてだったのでドイツの人がどう思うのか不安だったけれど、舞台の後『すごく良かった』『ファンになりました』と言ってくれる人がいてうれしかった。観客の皆さんのエネルギーがすごいし、反応もいい。日本人は静かな感じなので」とのこと。映像を使った演出やギターの弾き語りもあり、あっという間に時間がたちました。

美声を披露したSHIROKUさん、Yukkaさん、NILO さん(左から)美声を披露したSHIROKUさん、Yukkaさん、NILO さん(左から)

ミュンヘン在住のNILOさんは前回に続き2回目の出演。「昨年出会ったお客さんもきてくれてうれしかった。スタッフも温かく、楽しかった」とギターを弾きながらアニメソングなど美声を披露しました。一緒に口ずさむ人もいて、生演奏の良さを実感しました。

ハンブルク在住のコスプレーヤーであり歌手のSHIROKUさんは、ドイツ代表としてワールドコスプレサミットに参加したこともあるそうです。ハナコンについて「明るくて楽しいコンサートだった。みんなで一緒に盛り上がれた」と話し、歌って踊っての舞台に、皆引き込まれていました。

日本語の歌詞をみんなが理解しているわけではないでしょうけれど、考えてみると日本人だって英語の歌の内容を全て理解して聴いているわけではない。そんなことはどうでもよく、歌手のパワーが伝染して観客に伝わり、なんともいえない一体感が生まれるのが醍醐味だとあらためて感じました。

スーパーマリオも人気スーパーマリオも人気

ハナコン副代表のターニャ・クリューガーさんは、「2年目にして前回の10倍に成長し、大成功だった」と話し、早くも来年の準備に入っているとか。漫画やアニメにわくわくしている人がたくさんおり、言語や国を超えた共通文化となっているのは本当にうれしいことです。

HanaCon:https://hanacon.de

田口理穂(たぐち・りほ)
日本で新聞記者を経て1996年よりハノーファー在住。ジャーナリスト、法廷通訳士。著書に『なぜドイツではエネルギーシフトが進むのか(学芸出版社)』、共著に『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿(光文社新書)』、『夫婦別姓─家族と多様性の各国事情(筑摩書房)』など。
 
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