新型コロナウイルスが欧州に広がり始めてから早1年が過ぎました。当時は1年後もロックダウンが続いているとは予想もしていませんでしたが、今年こそはさまざまなイベントが無事開催されることを願うばかりです。そんな期待も込めて、今回は通常4月に開催されるお祭りをご紹介します。
春フェストの雰囲気
さて、ミュンヘンのお祭りといえば、何を思い浮かべるでしょうか。おそらく多くの方が世界最大規模のビール祭り「オクトーバーフェスト」と答えるでしょう。しかし、ミュンヘンのお祭りはそれだけではありません。 例えば、通常3月に開催される強いビールのお祭り「Starkbierfest」をはじめ、夏と冬にはTollwood祭りなどがあり、ミュンヘンは年中お祭り騒ぎ。そして4月に開催されるのが、ミニオクトーバーフェストとしても知られる「Frühlingsfest」(春フェスト)です。
アウグスティーナテント内で友人と
この春フェストは、オクトーバーフェストと同じくテレージエンヴィーゼ(Theresienwiese)で開催され、もともとは1965年から始まった歴史ある春のお祭り。ミニオクトーバーフェストとも称されるように、小規模ながらドイツビールのテントや遊園地も設置されます。オクトーバーフェストが世界中から観光客が集まってくる大規模なビールのお祭りであるのに対して、こちらの春フェストは比較的小規模で、30分もあればぐるっと一周できますし、どちらかというと地元向けのお祭りです。この「地元向け」という点がミソで、観光客が比較的少ないので快適に本場ミュンヘンのビール祭りを楽しむことができるのです(そのため、民族衣装のレーダーホーゼンやディアンドルを着ている方は少ないかもしれません)。 仕事終わりなどに立ち寄って春フェストを楽しむ人もいます。私自身もオフィスが会場から徒歩5分の所にあったので、春フェストに出向いてみんなでランチを食べたり、仕事終わりに立ち寄ったりすることもありました。
テント内の装飾もすてきです
ドイツビールのテントはアウグスティーナとヒッポドロムの二つのテントが設置され、マスビール(1リットルのジョッキに入ったビール)はオクトーバーフェストより1〜2ユーロくらい安いです。テント内はそれぞれのテーマで飾られており、もちろん歌や踊りを気の向くままに楽しめます。それ以外にも、カフェやマーケットなどの出店もあるので、歩くだけでも満足できるでしょう。
2021年の春フェストは、現在のところ4月23日(金)~5月9日(日)に開催を予定しているそう。ちなみに、ドイツには「Der April macht, was er will(4月は好き放題する)」ということわざもあり、天候が変わりやすく肌寒い日も多いです。無事に開催となった暁には、春フェストへの訪問は暖かい日を狙ってください。飲み過ぎに注意しながら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
2016年に新潟の大学院を卒業後、ドイツ人の恋人ケイトを追いかけ、ミュンヘンに移住し、結婚。「人生は冒険だ」をモットーに、夫婦の日常生活や海外旅行の様子を発信しています。
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