小さい頃、夢中になって鉄道模型で遊んだ記憶を持つ男性は、大勢いるのではないでしょうか。今の時代なら「プラレール」でしょうか? ここドイツでは、大人になっても緻密な鉄道模型にのめり込んでいるマニアがかなりいるようです。そのような鉄道模型マニアのみならず、鉄道にそれほど興味を持たなそうな女の子、大人の女性でさえ、思わず感嘆して見入ってしまう鉄道模型のテーマパークが、ハンブルクの倉庫街にあるミニチュアワンダーランドです。
2000年12月に建設が始まり、翌年8月に最初の3つの地域(中部ドイツ、オーストリア、クヌッフィンゲン)の鉄道模型が完成して以来、ハンブルクや米国など、少しずつ地域を増やし、2002年にはすでに欧州最大の鉄道模型館となっていました。現在の鉄道模型の総面積は1300㎡で、今後さらに、イタリア、フランス、英国地域の鉄道模型の建設が計画されています。
このテーマパークの魅力は、まず第一に各地域の特色が緻密に再現されていること。ハンブルクなら中央駅周辺、港付近、聖ミヒャエル教会など「そうそう、こうなっているよね。よくここまで細かく作ったね」と感心することしきり。もちろん、走っている模型列車の種類も実際に存在するものです。オーストリアの山岳地帯では、トンネルを通りますが、ある部分はトンネルの中をどのように列車が通っているかを見物できる構造になっています。そして、特定の時間になると会場内が薄暗くなり、幻想的な夜間照明の中を列車が走っていきます。米国の街並みでは、高層ビルのネオンが鮮やかに光り輝きます。
本物のように見える夜の街の模型
ミニチュアワンダーランドのもう1つの魅力は、随所に遊び心が散りばめられていること。ボタンを押すと教会の鐘が鳴ったり、サッカーの試合でゴールが決まったり、火事の消火活動が行われたりと、様々な仕掛けが施されています。その他にも、警察が車を停めてパトロールをしていたり、デモ行進があったり、遺跡の発掘作業が行われていたりと、じっくりと見て行けば、面白い発見がいくつもあります。「銀行の地下金庫を狙った泥棒が穴を掘って、もうすぐ金庫に到達するというところで、金庫の前には警官が待ち伏せている」という構図も発見しました。
渓谷の間の陸橋を走る列車
休暇時期や週末は、いつも混んでいるので、インターネットで予約をしてから行く方が確実だとか。ハンブルクにお越しの際はぜひ訪れていただきたいお勧めのスポットです。
www.miniatur-wunderland.de
入場料:大人12ユーロ、16歳以下6ユーロ、
身長1m以下の子どもは無料
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?