ドイツでは、1月6日の公現祭の日までクリスマスツリーを飾っておくのが通例。年が明けてもクリスマスの余韻は残っています。というわけで今回は、近年ドイツ名物(?)として世界中で人気が高まっているドイツの冬の風物詩、クリスマスマーケットの話題をお届けします。日本でも、毎年暮れに各地でドイツのクリスマスマーケットが開かれるなど、認知度が高まりつつありますが、ドイツ国内でもその面積はどんどん広がっているようで、ハンブルクでも街中いたるところにマーケットが立つようになりました。
中でも市内中心部、オッテンゼン地区のマーケットの一角に立つ「小人の小屋(Zwergenhütte)」は一風変わっています。同地区のマーケットには、赤い壁の木小屋にもみの枝の屋根というスタイルの店が並んでいます。その中に、外観は同じだけれど、サイズがひと回り小さい「小人の小屋」が立っています。子どもが2、3人入ればいっぱいになりそうな広さのスタンドは、まさに「小人の小屋」。大人が入ると頭が天井に当たってしまいそうです。
小さくてかわいらしい「小人の小屋」
ここは、子どもたちが営業するスタンド。オッテンゼン地区のショッピングセンター「Mercado」が管理しており、マーケットの開催期間中、1日あるいは数時間単位で借りることができます。保護者の許可の下、12歳以下の子どもによる申し込みが可能で、賃貸料は無料です。ここで販売できるのは、子どもたちの手作りの品または不要になったおもちゃや本など。営利目的での新品の販売はできません。ドイツでは一般的に、子どもたちも家族全員分のクリスマスプレゼントを用意するので、売り上げをそのための資金に充てるもよし、どこかの福祉団体に寄付するもよし、というスタンスです。
子どもたちの手作りの品が販売されています
自分たちで焼いたクッキーや、工作したオーナメントなどが販売されていて、子どもの頃からこうして主体的に社会に出て活動しているところがドイツらいしなと感心しました。自分で手掛けた作品を販売し、それを社会のために役立てるという経験を子どもの頃から積むことができるなんて、素敵ですよね。
店員も皆子どもで、2、3人の友達同士、あるいは学校のクラス単位で出店しているようでした。日本の子どもたちは概して手先が器用で、特に折り紙などが得意だと思いますので、来年は日本の子どもたちも参加できたら良いのではないかと考えながら見て回りました。今年の申し込み開始時期は未定ですが、参加ご希望の方はMercado (040-3986840)に問い合わせてみてください。
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?