ジャパンダイジェスト

ライプツィヒで見つけた春の野草と桜スポット

ロックダウンの影響で、今年は冬がより長く感じられたという人も多いのではないでしょうか。そんな冬も終わり、ようやく春を感じられる暖かさになってきましたね。今回はライプツィヒで見つけた春をご紹介します。

4月から5月にかけて、公園ではベアラオホというニラに似た野草を見つけることができます。木の麓には一面にベアラオホが生い茂っていて、道を歩いているとニンニクのような匂いがしてくるほど。自然保護のため大量に採取するのは禁止されていますが、自然保護区以外の公園では、手に握れる程度の量は採取が許されています。ライプツィヒのアジアスーパーではニラは売っていないので、春限定でニラの料理を楽しめるのがうれしいです。私はこの季節がとても楽しみで、今年はベアラオホで、レバニラやニラ玉、キムチを作ってみました。ドイツ人の友人は、ベアラオホにオイルとチーズ、ナッツを混ぜてパスタのペーストを作ったそうです。

一面に生い茂るベアラオホ一面に生い茂るベアラオホ

またこの季節は、ベアラオホ以外にも自生している野草が楽しめます。友人に教えてもらった、Giersch(イワミツバ)という野草は春菊のような味。若くて柔らかい葉が食用に向いているそうで、加熱には適していません。バターに練り混ぜたり、サラダに使ったりと、パセリのように食べるそうです。基本は森の中に生えていますが、畑に生えるとどんどん増えていくそうで、「最悪の雑草」ともいわれているとか。しかしとてもおいしく、痛風や関節リウマチにも効果があるといわれているそうで、体にもいいハーブです。

摘みたてのGiersch摘みたてのGiersch

そして、春といえばお花見ですね。ライプツィヒの街路樹でもたまに桜の木を見かけますが、国立図書館やホテルウエスティン、グラッシーミュージアム前には桜並木があります。国立図書館前ではソメイヨシノのような桜、ホテルウエスティンとグラッシーミュージアム前では八重桜が楽しめます。特にグラッシーミュージアム前の八重桜は芝生を囲うように並んでいて、ドイツ国内でも有名な桜のスポットのようです。八重桜は満開になると花の重みで枝が枝垂れてくるため、地面に座っても手が届くほど近くでお花見が楽しめます。

グラッシーミュージアムの前の満開の桜並木グラッシーミュージアムの前の満開の桜並木

今年はここ40年で1番寒い4月だったようで、例年より2週間ほど開花が遅く、4月末から咲き始めました。今年はコロナ禍のため、大人数での集まりや外での飲酒が禁止されているので盛大なお花見はできませんが、例年は多くの人が訪れています。今年は写真を撮りに来たり、お茶をしたり、日向ぼっこをしたりと、各々が春の訪れを満喫しているのが印象的でした。

小見山 郁子(こみやま いくこ)
岡山県出身。コミュニティースペースやまちづくりに興味を持ち、NPOで活動しながら診療放射線技師として8年間病院勤務。ひょんなご縁で2018年に渡独し、ライプツィヒにある「日本の家」で活動を開始。2020年から日本食を中心としたコレクティブとして活動中。
 
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