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地域支援型農業Solawiでつくる私たちと農家の優しい関係

Hallo!初めまして。ライプツィヒの新しい地域レポーターになった福田真子です。これからライプツィヒのさまざまな面を紹介できればと思います。今回は、私が参加しているライプツィヒの「SolidarischeLandwirtschaft」(以下、Solawi)という地域支援型農業をご紹介します。

Solawiとは、その土地に住む人々が地域の農業を支える仕組みのことで、1960年代に日本で消費者生協が始めた取り組みが元になっているそうです。ドイツ国内にはさまざまなSolawiが存在し、それぞれに違うやり方がありますが、基本の考え方は同じです。まずは消費者と農家が力を合わせて、自分たちのための供給コミュニティーを形成します。これによってスーパーマーケットなどの仲介を挟まずに、消費者と農家が直接的なやりとりをすることができるのです。そして消費者は、毎月定額を支払って農家を支援します。一般的に冬は夏に比べて野菜の収穫量は落ちますが、月々支払う金額は一年を通して同じなので、農家は安定した収入を得られるのです。またオーガニック農法を採用しているところが多く、消費者としても安心でおいしい野菜が手に入ることになります。

ルバーブの蕾ルバーブの蕾

私は今のシェアハウスに住んでから、初めてこのコンセプトを知りました。同居人たちとお金を出し合って、月々70ユーロほどを農家に支払い、毎週近くの畑まで野菜をもらいに行っています(野菜があまり取れない冬の間は2週間に1回)。もらえる野菜の量はその時々によって違いますが、3人で暮らす私たちが1週間で消費するにはちょうど良い量です。その土地で育ったものや、旬の野菜が手に入るのもうれしいポイント。例えば9月には、キャベツや白菜、ほうれん草、玉ねぎ、じゃがいも、ピーマン、ズッキーニ、リンゴなどが並んでいました。

夏にはこんなに野菜をもらったことも夏にはこんなに野菜をもらったことも

私はもう2年ほど、ここの野菜を食べています。野菜のクオリティーに満足するとともに、コンセプトにもとても共感しています。何よりも良いなと思うのは、実際に作っている人と受け取る人の距離が近いこと。毎週畑の見学ができたり、時には畑仕事を手伝ったりすることができます。私も6月に、少しですが畑でお手伝いしました。自分たちが口に入れている野菜がどのような人たちによって、どのように作られているのかを知ることができて、とても有意義な時間でした。

野菜をもらいに行く畑もすてき!野菜をもらいに行く畑もすてき!

またスーパーマーケットでは手に入らないような野菜が手に入ります。ルバーブの蕾(蕾もルバーブと同じ味がする!)、ケールの赤ちゃん、セージの花、見たことのないプチプチしたサラダ菜……など、ライプツィヒでこんな野菜が収穫できるんだという発見があり、新しい野菜やハーブに出会えることがとても楽しいです。皆さんのお住まいの地域にもSolawiのような取り組みがあるか、ぜひ探してみてください。

福田 真子(ふくだ まこ)
東京都出身。日本で陶芸を勉強した後、2019年からライプツィヒ在住。現在はライプツィヒの大学で博物館学を勉強しながら、ウェブマガジン「ヴァルナブルな人たち」を運営している。
https://vvulnerablepeoplee.wixsite.com/website/magazine
 
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